【イベントレポート】【推しの子】ワールドプレミア、櫻井海音を共演者ら称賛「子犬のような目」「達観している」
ドラマ&映画 「【推しの子】」のワールドプレミアが本日11月17日に東京のザ・プリンスパークタワー東京で開催。キャストの櫻井海音、齋藤飛鳥、齊藤なぎさ、原菜乃華、茅島みずき、あの、吉田鋼太郎、倉科カナ、金子ノブアキ、要潤、監督のスミスと松本花奈が登壇した。 【画像】ベタ褒めされた櫻井海音 赤坂アカ、横槍メンゴのマンガをもとにした「【推しの子】」は、伝説のアイドル・アイの子供として転生した双子のアクアとルビーが、複雑怪奇な芸能界の世界に切り込んでいく物語。アクア役の櫻井は「最大限の愛とリスペクトを持って接しないといけないと思いました。アクアが原作ではどう立っているのか、どういう言い回しをしているのか毎シーン確認しながら追求していく毎日でした」「プレッシャーもあったんですが、現場に入ってからは1人で戦っているわけではなく、組全体が同じ意識・方向へ行っていると感じられました」と振り返る。 アイ役の齋藤飛鳥は一度オファーを辞退したものの、最終的に出演を決めた理由を「実写化をするにあたり、具体的に何を描きたいのかというお話もしていただきました。そういう狙いなら私でもアイを演じられるのではと思ったこと、そしてスタッフさんの熱意を感じて、がんばってみようと思いオファーを受けさせていただきました」「(乃木坂46を)卒業してからの出演だったので、アイドル役をするには相当な覚悟が必要でした。ただ二度とアイドル姿の私を見られないと考えていたファンの方々に喜んでいただけたならうれしいです」と述べた。アイドルグループ・B小町のルビーを演じた齊藤なぎさは「私は小さい頃からアイドルになるのが夢で、=LOVEで活動していたときもアイドルが大好きでした。アイドルに強い憧れを持っているところがルビーちゃんと似ていて、うまく演じられたんじゃないかと思います」と笑顔で語る。 B小町の有馬かなを演じた原は、役と同じく子役としてキャリアをスタートさせている。「原作をもともと読んでいたのですが、有馬かなに感情移入をしすぎてちょっとつらくなってしまったくらい。過去一番に共感できるキャラクターだったので、演じさせていただけてうれしいです。そして初めて持った夢がアイドルになることだったので、最高の形で叶えさせていただき夢のような時間でした」とうれしそうな表情を浮かべた。同じくB小町のMEMちょ役で起用されたあのは「今までやったことがないことをいっぱいしました。金髪にしたり、撮影期間中にYouTubeを始めてみたり。MEMちょの気持ちにどんどん興味が湧きました」と話す。 茅島は「今までクールな役をやっている印象があったと思うのですが、今回演じた黒川あかねは正反対というか。周りがよく見えていておとなしいキャラクターだったので、監督の方々ともたくさん相談して声のトーンを少し上げたり、アクアと出会ってどんどん変わっていく様子を意識しました」とコメントする。芸能事務所“苺プロダクション”の新旧社長である夫婦を演じた吉田と倉科はそれぞれ「ずっと倉科さんとご一緒していた番組では上司と部下の関係だったので新鮮でしたね」「アイのことも、アイのお腹にいるときからアクアとルビーのことも見守っていた役です。役としても私自身としても、完成披露でこうやって皆さんとお会いできて感慨深いものがあります」と伝えた。 アイの才能を見出した斉藤壱護役であることにちなみ、齋藤飛鳥について尋ねられた吉田は「ほぼ一緒のシーンだったのですが、飛鳥ちゃんは現場でほとんどしゃべらないんです(笑)」「でも日にちが経つにつれて笑顔も見られました。内に秘めた情熱がある方で動じない。アイが母になるにつれて、顔つきや声のトーンがどんどん変わっていって。この人はものすごい女優になるのではという片鱗が見えました」と称賛する。対する齋藤飛鳥は「そんな温かい目で見ていただいていたのを初めて知りまして、悔いが残るばかりです(笑)」と控えめに返した。 アイの過去を知るプロデューサー・鏑木勝也役の要は「基本的に僕は海音くんと2人のシーンが多くて、みんなと会えず寂しかったです」「金子さん(演じる五反田泰志)とはアイについて話し合うミーティングを開くシーンもありましたが、やっぱり暗い雰囲気でね」と笑う。アイが出演した映画の監督役を担った金子は「現場には本物の監督のベース(作業スペース)と、五反田監督のベースがある。だからスタッフが倍の人数いて、たまにみんなが混乱していて。間違えて劇中の(小道具用として用意された)差し入れを食べてしまっていました」とエピソードを披露した。 櫻井に関して要が「アイの話を聞きに来るシーンの彼は、アクアそのものでした。子犬のような目をして僕のところに来て、すごくかわいいんです。セリフを頭の中で反芻していているからかアクアの顔にどんどんなっていて、僕ももっと真剣にやらないとと引っ張ってもらった印象です」と回想。金子も「状況判断が的確で、どういう画になるのか把握していた。達観していて、精神性がアクアに近いものがあるのではと思っています」と分析すると、当の櫻井は「達観していると言っていただきましたが、B小町のキャストからはおじさん扱いされています」と照れる場面も。また吉田も櫻井にアドリブを仕掛けたことを振り返って「全然動揺しない。そのときの流れ、そのときの息でちゃんと返してくれてびっくりしました。きっとすごい俳優さんになるのではと実感しました」とたたえる。 「実写化する際に大事にしたことは?」と聞かれたスミスは「迷ったらすぐ原作を読もうと」「B小町やアイが本当にいたらというリアリティを出しつつ、原作の面白さを損なわないよう取り組みました」と、松本は「根底にある、アイさんが死んでしまって悲しいという純粋な気持ちを大事にしたいと考えました」と答えた。赤坂と横槍はライブシーンの撮影日に現場を訪れたそうで、齊藤なぎさは「すごく緊張しすぎて、B小町のメンバーも櫻井さんも誰も話せず固まっていました。でも『皆さん、マンガから出て来たようですね』と言っていただけてすごくうれしかったです。励みになりました」と深い感謝を口にした。 先日、原作マンガは連載最終回を迎えた。それを受けて櫻井は「連載お疲れ様でした。一読者としてこの作品に出会えたことを本当にうれしく思っています。お二人が生み出してくださった作品に対して、最大限に向き合い、愛とリスペクトを持って作り上げたのが今回のドラマと映画です。ぜひ皆さん、どちらも観ていただけたら」と語りかけイベントの幕を引いた。 ドラマシリーズ「【推しの子】」は11月28日よりPrime Video(プライムビデオ)で世界独占配信され、映画「【推しの子】-The Final Act-」は12月20日より全国ロードショー。脚本は北川亜矢子が担った。 (c)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・東映 (c)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・2024 映画【推しの子】製作委員会