土日は全国的に冬本番の寒さへ 急激な室温変化に注意 「ヒートショック」防止には
あす7日(土)から強烈な寒気が南下する見込みで、全国的に寒くなりそう。8日(日)も東京都心でも予想最低気温4℃と冷えこみます。 冷え込みが厳しくなると、お風呂で身体を暖めたくなりますが、冬の入浴で注意しなければならないのは「ヒートショック」です。
強烈な寒気が到来 土日は全国的に 冬本番の寒さに
あす7日(土)は強烈な強烈な寒気が南下して、8日(日)も引き続き列島を覆う見込みです。全国的に冬本番の寒さになるでしょう。 札幌は土日とも最高気温が0℃と、「真冬日(最高気温0℃未満)」になる可能性があります。仙台や新潟では、昼間も10℃に届かない日が続く見込みです。 東京都心でも、最高気温は土日とも13℃。最低気温は、7日(土)は5℃、8日(日)は4℃と、日に日に冷え込みが強まります。名古屋・大阪・高知・広島・福岡でも、最低気温は5℃前後の予想となっていて、こちらも、今シーズン一番の冷え込みになる所が多い見込みですので、身体を冷やさないようにしたいものです。
ヒートショックに気をつけよう
ヒートショックとは、暖かい部屋から寒い部屋への移動など、温度の急な変化が体に与える影響のことです。ヒートショックによって血圧が大きく変動することが、入浴中の事故の要因の1つといわれています。消費者庁によると、近年、高齢者の入浴中の事故が増加傾向にあります。 こちらの図は、冬の入浴時に、高齢者の血圧がどのように変化するかを表したものです。暖かい居間から寒い脱衣室へ移動すると、寒さで血管が縮んで血圧が上昇します。その後、熱いお湯に浸かって体が温まると血管が広がり、血圧が低下します。 また、浴槽から急に立ち上がると、血圧が下がって失神することがあります。こうした血圧の急激な変化が入浴中の事故を引き起こす原因と考えられています。
ヒートショック対策のポイント
ヒートショックを防ぐには、暖かい場所と寒い場所との温度差を小さくして、体への負担を減らすことが大切です。入浴時のヒートショック対策について、主なポイントをご紹介します。 ①入浴時に浴室や脱衣室を暖める お湯はりの時にシャワーを使うと、シャワーの蒸気で浴室全体を暖めることができます。お湯が沸いたら、十分にかき混ぜて蒸気を立て、浴槽のふたを開けておくのも効果があります。また、脱衣室は衣服を脱いでも寒いと感じないくらいに暖めましょう。ただし暖房器具を使用する場合は、やけどや火事などに注意してください。 ②お湯の温度は41℃以下、お湯に浸かる時間は10分以内を目安に 浴室との温度差を小さくするために、お湯の温度は41℃以下に設定し、お湯に浸かる時間は10分以内にしましょう。 長い時間、熱いお湯に浸かると、体温が上昇することによる意識障害で浴槽内にしゃがみ込んだりしておぼれる恐れがあります。 ③入浴前は周囲の方に一声かけて 水分補給も忘れずに 入浴中に体調が悪くなった場合は、早期の対応が重要です。周囲の人に少しでも早く異変に気付いてもらうために、入浴前に一声かけてから入浴するようにしましょう。周囲の方は、こまめに様子を確認するようにしてください。 また、入浴中はたくさん汗をかくため、脱水症状を防ぐために入浴前の水分補給を心がけましょう。 ④かけ湯をしてから入る 湯船に入る前に、かけ湯をしましょう。心臓から遠い足先から徐々にお湯をかけることで、心臓に負担がかからず、血圧の急激な変動を防ぐことができます。 寒さが強まると、家の中でも冷え込む場所ができて、部屋と部屋の温度差が大きくなります。ヒートショックを防いで、冬の入浴を安全に楽しむために、すぐにできることからぜひ始めてみてください。
日本気象協会 本社 日直主任