『紅白歌合戦』出場者発表で見えた…!「5つの傾向」から読み解くNHK&メディアの「ウラ」と「世間の本音」
「STARTOゼロ」が特別視される理由
4つ目の傾向は、STARTO ENTERTAINMENT所属タレントの出場見送り。これも出場歌手の選考内容に関するトピックスの1つだが、明らかに目玉ネタとして扱うメディアが目立っている。 その内容は「紅白出場発表 STARTO社所属名前なし 旧ジャニ勢昨年44年ぶりゼロ NHK10月新規起用解禁も」などと驚きをもって報じるものから、「NHK、紅白のSTARTO所属タレントについて『ご出演はありません』 出演オファーするも交渉実らず『残念です』」などとNHKの無念さを感じさせるものまで幅広い。 さらに、「NHK 旧ジャニーズ勢の紅白出場は『ありません』と明言 Nスペとの関連は否定『影響がある理由がわからない』」「スタート社所属タレントの紅白出場が絶望的 NHK局内の複雑な温度差 Nスペで『出演再開に対するみそぎ』も…放送後に風向き変化」などと交渉不成立の原因を探すようなものも多かった。長年、NHKと旧ジャニーズ事務所の関係性を見てきたメディア関係者にとって「STARTOの出場者ゼロ」は、世間の感覚以上に特別なインパクトがあるのだろう。 また、「スタート社、『2年連続紅白出場ゼロ』にネット落胆も『おもんな』 ファンは歓迎?『カウコン&配信が良い』」などと人々の反応をピックアップした記事も含め、メディアが「STARTO関連の記事で拡散や書き込みを増やそう」という意図は明白だった。なかでも、日本アイドル断トツのセールスを誇るSnow Manを筆頭に所属タレントたちの人気がメディアの記事化を促進していることは確かだ。 NHKにとって誤算だったのは、昨年の「出場ゼロ」によって行われたライブ配信がファンに好評だったこと。今年の大みそかも「推しのアイドルだけをたっぷり楽しめる」ライブ配信を希望するファンが多く、STARTOもそれをNHKより優先した感がうかがえる。 業界内では「Snow ManはSMAPや嵐のような国民的アイドルになるためには、まだ出ておいたほうがいい」という声と、「『大みそかはライブ配信でファンサービスする』という流れの先駆者になったほうがビジネスとして正解」という声があり、どちらが正しいのか数年間は答えが出ないのではないか。