井岡一翔の大みそか世界戦が中止 王者がインフルエンザ発症…井岡「心境は複雑、受け入れるしかない」
◆プロボクシング ▽WBA世界スーパーフェザー級(58・9キロ以下)挑戦者決定戦12回戦 堤駿斗―レネ・アルバラード▽WBA世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)タイトルマッチ12回戦 フェルナンド・マルティネス―井岡一翔(12月31日、東京・大田区総合体育館) 前WBA世界スーパーフライ級王者で同級6位・井岡一翔(志成)が挑戦する大みそかのWBA世界同級タイトルマッチが取りやめとなった。都内で前日計量が行われる予定だった30日、WBA世界同級王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)が来日後に体調を崩し、試合ができないことが発表された。 志成ジムによると、マルティネスはインフルエンザにかかり、25日に病院で診察を受けた。両陣営とも試合をする意向だったが、30日朝、マルティネス本人と志成ジム陣営が話し合い、王者からキャンセルの申し出があったという。 マルティネスは「計量に備えてコンディションを整えたい」と29日の調印式直前に欠席の連絡を入れてドタキャン。王者は26日の公開練習も発熱のため、キャンセルしていた。練習の際に取材に対応したロドリゴ・カラブレッセ・マネジャー兼トレーナーによると、マルティネスは温暖な米国マイアミのキャンプを終えて来日したが「日本の寒さに驚いていた。一生懸命、寒さをしのごうとしたが影響を受けてしまったので、今日は来られない」と説明している。その日は、平熱が37度のマルティネスは体温37・8度を記録したが、同マネジャーとは「微熱」と強調。「大事を取っての休養。試合が中止になることはない」と説明していたのだが…。 同マネジャーは30日、会見に出席。「回復に努めた。やれることは全部やったが回復できなかった。今後、井岡選手と戦うことを希望します」と話した。 WBA王者だった井岡は今年7月、当時IBF王者だったマルティネスと統一戦で戦い、0―3の判定負けを喫していた。今回がダイレクトリマッチとなる予定だった井岡も会見に出席し、「心境は複雑ですが、この状況を受け入れて、次に進んでいくしかないと思っている。切り替えていく」と話し「やれるならボクも戦いたい気持ちです。それがベストだろうと思う」と意欲を見せた。 戦績は35歳の井岡が31勝(16KO)2敗1分け、33歳のマルティネスが16戦全勝(9KO)。 試合はABEMAで無料生配信される。
報知新聞社