「自己肯定感はそんな簡単に上がらない」多くの人が勘違いしがちな自己肯定感に関する“4つの間違い”
自己肯定感に関するよくある間違い「その2」
続いて2つ目の間違いが、自己肯定感と自己評価は違うということ。 カウンセリングをしていると、自己肯定感の低さで悩んでいる方からのご相談を受けることがよくあります。 しかし彼女たちのお話を詳しくお聞きしていると、自己肯定感が低いのではないんですよ。 低いのは自己評価の方なんです。 この2つの違いを簡単に説明させていただきますと、自己評価とは、自分自身に対する評価のことです。 たとえば、「私って可愛い」「俺って最高」「私は優しい」「僕はお金持ち」と自分に対して思うのが自己評価になります。 そして自己肯定感は、自分自身を受け入れていることになります。 自己肯定感が高い人は、「私は可愛い部類じゃないかもしれないけど、別に気にしたことない」とか「俺は頭が悪いけど、それでも別に構わない」というように考えます。 自己肯定感が低いと思いこんでいるクライアントさん達の多くは、真面目で向上心が高いです。 なので、傍から見てもう十分なことをしているのに、「まだまだだ」「こんなんじゃ足りない」と思っていることがよくあります。 彼女たちは基本的に自分よりも上だと思っている人のことを見ているので、その結果、自己評価が低くなってしまうというわけです。 それに、思っていることをちゃんと言えて、やりたいことができている時点で自己肯定感は低くないですから、彼女たち以外にも自己肯定感と自己評価を混合して考えている人は想像以上に多いはずです。
自己肯定感に関するよくある間違い「その3」
そして3つ目の間違いは、なんでもかんでも自己肯定感のせいにしすぎだということ。 これは自己肯定感の高め方について情報発信している人に問題があるのですが、たとえば、好きな男性に別の女性の影が見えたとしましょう。 そのとき、間違った情報発信をしている人は、次のように言うんですよ。 「好きな男性に女性の影が見えてもドシッと構えていられる女になりましょう。そうできないのは貴女の自己肯定感が低いせいです」 いやいや、自己肯定感は関係ないやろっていう。 嫌なもんは嫌やろって話なんです。 ほかにも、誰かに言われた言葉をずっと引きずっている人がいるとします。 こういう人に向けて、「自己肯定感を高めてスルースキルを身につけましょう」なんて言う情報発信者がいるのですが、これもまた自己肯定感は全然関係ありません。 言われた言葉を気にしてしまうのはその人の性質であり、スルースキルは誰しもが身につけられる能力ではないからです。 つまり、気にしてしまうのは性質的にしょうがないし、自己肯定感が上がったところでスルースキルが身につくわけではないんですよね。 情報発信者がなんでもかんでも自己肯定感に結びつけるから、混乱を招いてしまうということです。