企業が高校生と課題解決に挑む「青の問い」発表会 輝くアイデアが実を結ぶ
高校生と地元事業者が連携し、課題の解決に取り組む「もりおか企業共創型探究プロジェクト 青の問い」の成果発表会「青の問い プロジェクトアワード」が12月25日に行われた。(盛岡経済新聞) 【写真】チームワーク賞も受賞した「manordaいわて」チームのプレゼンの様子 同プロジェクトを展開するのは、高校生や学生の探究活動を支援している「盛岡という星で BASE STATION 運営協議会」。高校生が地元事業者と共同で課題解決に取り組むことで地域の魅力を新たな視点で学び、将来的な定住人口や関係人口の活性化につなげることなどを目的に7月から始まった。 参加する企業は、東家、岩手ビッグブルズ、岩手マイタック・安倶里まほら岩手、川上塗装工業、さわや書店、農業組合法人となん、フォーラム運営委員会、manorda(マノルダ)いわて、和のくらし小袖の9事業者。盛岡市と近隣地域の高校生約50人がそれぞれグループに分かれ、事業者と一緒に課題解決に向けて取り組んできた。 高校生はフィールドワークやアンケート調査を行って、課題の現状を分析。解決に向けたアイデアを考えて、実践するために活動してきた。プロジェクトアワードでは9チームが自分たちの活動の成果をポスターセッションで紹介したほか、1次審査を通過した3チームがプレゼンテーションで発表。全チームからチームワーク賞とアイデア賞、プレゼンテーションを行ったチームからグランプリと準グランプリを決定した。 プレゼンテーションに進んだのは、フォーラム運営委員会チーム、manordaいわてチーム、和のくらし小袖チーム。それぞれのチームが自分たちの活動の過程や、課題解決に向けたアイデアを実践した結果などを熱心に発表し、「大変だった点はどこか」「大切にしたことは何か」「取り組みの改善点はあるか」などの質問にも丁寧に答えた。 グランプリに輝いたのは、「夏の盛岡を浴衣で盛り上げよう」をテーマに活動した「和のくらし小袖」チーム。当初は浴衣を着て楽しむイベント「浴衣フェス」を企画していたが、開催時期が秋になってしまうこととなり、浴衣のシーズンではなくなることから断念。来年の夏に向けて浴衣を着たいと思ってもらえるように、浴衣に関する知識や魅力などを伝えるポスターを作成し情報発信を行った。チームメンバーはプロジェクト終了後も「ユー You forever」とチーム名を変えて活動を継続。来年7月に「浴衣フェス」を開催することを目標に掲げる。 同チームの石倉穂夏さんは「浴衣フェスが開催できず、急きょ内容を変更し、他のチームに比べたら内容が薄いと感じて悔しい気持ちも抱えてきた。こういった形で評価を受けてうれしい」と喜びの涙。「『ユー You forever』はチームメンバー全員の名前から取った新たなチーム名。来年の夏に向けてギアを上げられた。浴衣フェスの開催をお楽しみに」と笑顔で呼びかけた。
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