総選挙「比例復活なし」で自民党パニック!死屍累々の旧安倍派“裏金議員”に渦巻く怨嗟の声
9日の衆院解散を目前にして石破首相(自民党総裁)が打ち出した裏金議員全員の「比例重複なし」方針に自民党内はパニック。比例名簿に載せてもらえない43人のうち41人が旧安倍派で、「これは安倍派潰しだ」と怨嗟の声が上がる。世論の裏金議員に対する反発は根深い。旧安倍派は死屍累々だ。 自民ベテラン“ドサクサ駆け込み世襲”に批判続出!桜田義孝元五輪相は長男内定まさかの失敗 ◇ ◇ ◇ 「比例復活ができないのは死刑宣告と同じ」(旧安倍派中堅議員) この通りの動きが7日あった。「比例重複なし」となった自民党の越智隆雄衆院議員(60=東京6区)が、衆院選(15日公示、27日投開票)に出馬しない意向を明らかにしたのだ。越智氏は報道陣の取材に「石破総裁が判断する前に決断をしていて、総裁の方針と私の判断には関係がない」と強弁していたが、額面通りには受け取れない。越智氏は前回2021年衆院選を比例復活で当選している。 「越智さんは当選5回ながら、ここ2回連続で比例復活です。今回も相手は同じ野党議員で、小選挙区で上がれる自信がない様子だった。比例復活がなければ無理と諦めたのでしょう」(自民党関係者) これに続く「出馬断念」はあるのか。越智氏のような境遇の議員は他にもいる。 裏金議員のうち前回選挙が比例復活だった議員と、前回、小選挙区で勝利したものの次点候補と1万票差以内の僅差での辛勝だった議員は【別表】の通り。もちろん、今度の衆院選は区割り変更もあり前回と状況は異なるだろうが、彼らがただでさえ“選挙に強くない”議員であることは間違いない。裏金批判の大逆風を受け、今回は相当キツい。 ■「比例復活」制度の見直しも 「非公認や比例重複なしとなったことで、有権者にはますます『裏金議員を落選させよう』という意識が働く。『裏金議員は税金をくすねて申告していない』と有権者は憤っていて、怒りの次元がこれまでとは違う。自民党は旧安倍派を中心に議席をかなり減らすのではないか」(政治評論家・野上忠興氏) かつては「比例復活できないことで『小選挙区で負けたら落選』と後援会組織が引き締まる」という説もあったが、越智氏の唐突な不出馬表明に「サラリーマン議員が増え、党頼みの虚弱体質になった」(野党議員)。比例復活というおかしな制度の見直しも必要だ。 ◇ ◇ ◇ 石破首相が裏金議員50人に下した厳しい決断とは――。●【もっと読む】『これが裏金議員50人の選挙区だ! 焦る石破自民「非公認」「比例重複なし」に方針転換も戦況悪化は加速』は必読だ。