創部102年の天王寺、興国に敗れ、準決勝逃す 3TのPR上杉は京大進学目指す「建築士になりたい」/高校ラグビー大阪予選
第104回全国高校ラグビー大阪第2地区予選準々決勝(3日、天王寺29-40興国、常翔啓光学園グラウンド)創部102年の伝統を誇る古豪、天王寺は終盤の追い上げも及ばず、今春の全国選抜大会(熊谷)に初出場した強豪・興国に競り負け、準決勝進出はならなかった。高校日本代表候補のPR上杉悠太・共同主将(3年)が強烈な突進で計3トライと気を吐き、チームをけん引した。 【写真】京大合格を目指す天王寺PR上杉悠太 天王寺は前半、上杉が敵陣ゴール前で相手防御を突き破り、7点を先制。その後、3連続トライを奪われ、12点をリードされたが、2連続トライを返して同点に追いつくと、22-33と再び突き放された終盤も上杉が3本目のトライ(ゴール成功)を決めて4点差に。さらに敵陣で攻め続けたが、攻め切れず、1トライ(ゴール成功)を追加され、力尽きた。 180センチ、116キロの恵まれた体を誇る上杉は中学時代も大阪府選抜メンバーに名を連ね、複数の強豪校から誘いを受けたというが、勉強との両立を目指して天王寺に進学。高校では2年だった昨年は「第31回日・韓・中ジュニア交流競技会」に参加するU17(17歳以下)日本代表に選出され、今年も高校日本代表候補に選ばれるなど順調に成長した。 「まわりが勉強もラグビーも頑張る仲間ばかりだったので、自分もそれに影響を受けた。良いチームだった」と感謝。大学は強豪校からも誘われたが、将来は「デザインに興味がある。建築士になりたい」と京大工学部を目指すという。 偏差値75の大阪府内屈指の進学校として知られる天王寺の部員(選手)数は29人で、うち3年生は12人。「最後までラグビーをやり切れたのは(受験にも)自信につながる。勉強も頑張れるかなと思います」と合格を誓った。