金沢合宿に高評価 誘致へ旅行会社向けツアー プール、ゴースタ、学院大を視察
●施設充実、文化体験も評価高く 中高生や大学生のスポーツ合宿誘致に向け、専門の旅行会社を対象とした金沢視察ツアーが10、11日行われた。東京、大阪の8社から参加した担当者10人は、金沢プールや金沢学院大の運動施設を見学し、設備のレベルの高さに目を見張った。金箔貼り体験、加賀料理など金沢の文化にも触れ、「学生の合宿地としてポイントは高く、金沢をどんどん提案していきたい」と声をそろえた。 ツアーは、観光や文化体験とスポーツを融合させた「金沢らしい合宿誘致」を目指す金沢文化スポーツコミッションが初めて企画した。 全国のスポーツ強豪校では強化試合を含む遠征合宿をたびたび行っており、特定の旅行業者がプラン設定や運営を任されるケースが多い。旅行業者に強く金沢をアピールすることでさらに誘致を促す狙いだ。 一行は、初日の10日に金沢プールと金沢ゴーゴーカレースタジアムを訪問。夕食時には料理店「大友楼」主人の大友佐俊氏から金沢の食文化について学んだ。 11日は金沢学院大を訪れ、野球やサッカーなどに使用される「グリーンフィールド2・3」や室内練習場、相撲場、トランポリン練習場、食堂などを視察し、大学野球部や陸上部の監督らが施設や練習法について説明した。今井金箔(きんぱく)で金箔貼りを体験し、金沢学院大の管理栄養士らが栄養バランスを考慮した合宿弁当を試食した。 日本ツーリストサービス(大阪)の末安健将さんは「金沢の各施設の設備が予想以上に充実していて驚いている。大阪からの距離も気にならず、担当の学校に推していきたい」と前向き。 トラベル・セゾン(東京)の藤井宏和営業部副部長は「合宿での食事は弁当が多い。金沢学院大はアスリート食を提供する食堂があるのがいい」と評価した。 スポーツコミッションの里見浩次郎総括マネジャーは「実際に見てもらうことで金沢の強みが伝わった。金沢ならではの思い出に残る合宿を提供していきたい」と手応えをにじませた。