夏の間エアコンを多用していた人必見! エアコンの「冷えバテ」対策法
暑かった今年の夏、エアコンにお世話になった方も多いのでは。でも実は、夏が一年でいちばん冷えによる不調が多いって知っていますか? 令和の時代、夏バテより深刻なのが、エアコンによる「冷えバテ」。その対策法を石原新菜先生に伺いました。 【画像で見る】エアコンの強い部屋では「3つの首」と「おなか」をガードして冷えバテを防ぐ! 教えてくれた人▷石原新菜先生 内科医。イシハラクリニック副院長。漢方薬処方を中心とする診療を行ないながら「体を温めること」を提唱。分かりやすい医学解説がメディアでも大人気。著書は70冊を超える。 ■室内のエアコンによる冷えバテに注意! 「令和時代の夏バテは暑さが原因ではなく、冷房で内臓が冷えて起きる"冷えバテ"が多い」と、石原新菜先生。だるい、疲れやすい、便秘や下痢も冷えバテが原因の可能性が! 「冷房が効いた室内に長時間いると、血流が悪くなり内臓の機能が低下して、不調が現われます。そこで、冷房が効いた室内では特に手足や内臓を冷やさないこと。さらに、冷えバテを防ぐ生活習慣を取り入れ、体の中を冷やさないようにすれば不調は防げます」 太い血管が集まる、首、手首、足首、そして女性にとって大事な臓器が集まるおなかに直接冷風が当たらないようにガードして。逆に屋外で熱中症になりそうなときは、"3つの首"を冷やすのが有効。 ■涼しさを感じながら"冷えバテ"を防ぐ生活習慣 【食】野菜や果物にはスパイスや薬味をプラス 「夏が旬の野菜や果物は汗で失われた水分を補いながら、体を冷やす作用があるもの。体が冷えているときはそのまま食べずに、熱を加えたり、塩やシナモンなどのスパイス、薬味と一緒に食べれば、体を冷やしません」 【食】みそ汁や甘酒を夏の栄養補給に! 「食欲が落ちたときは"飲む点滴"といわれる甘酒や、みそ汁などで栄養補給を。アミノ酸やビタミンB群、ミネラルなどの栄養が豊富で、吸収がいいので疲労回復にピッタリです」 バテているときに、うなぎ・焼き肉は胃腸に重すぎる 「体がバテているときは胃腸も弱っているので、うなぎも焼き肉も消化できません。疲れが取れないときは消化がよく栄養価の高いものを。納豆卵かけご飯などがおすすめです」 【入浴】2日に1回は湯船につかる! 汗かき習慣で猛暑を乗り越えて 「汗をかけない人は体の中に熱が籠もり、体温調節がうまくできません。最低2日に1回は湯船につかって汗を出して、体温調節が上手にできる体づくりを。暑くて湯船につかるのが苦手な人は、ハッカなどのひんやり系入浴剤を使えば、涼感を得ながら体の中を温められます」 【運動】早朝散歩やおうちスクワットで筋肉を刺激 「体を温めるために役立つのが筋肉をつけること。エアコンの効いた部屋で、少し体が熱く感じるまでスクワットなどの軽い筋トレをすることを習慣にしましょう。また、日ざしが強くなる前の早朝に、日陰を散歩するのもおすすめです」 * * * 外出先の冷房が強すぎて体が冷えることがよくあります。3つの首をおなかをガードできる薄手のアウターなど持ち歩くといいですね! 撮影/島本絵梨佳 取材・文/山本美和 イラスト/さとうりさ