2025年用ピレリF1タイヤのテストにメルセデスが参加。マニクールは天候に恵まれず、セッションは短縮
ピレリは最近、2025年のF1タイヤの仕様を最終決定しようと試みたが、マニクールでの2日間のテスト中に雨が降り続いたため、思うように進めることができなかった。 【写真】第1回2026年用F1タイヤ開発テスト(バルセロナ) フェリペ・ドルゴヴィッチ(アストンマーティン) このフランス中部のコースは、2008年のフランスGP以降F1レースには使用されていないが、高速で非常に長いコーナーといくつかの低速のコーナーが組み合わされていることから、ピレリは自社の製品をテストするのに適した総合的なコースだと考えており、開発中のタイヤのテストに時折使用してきた。 しかし今回、ピレリは天気に恵まれず、メルセデスがこのテストに招集したミック・シューマッハーとジョージ・ラッセルのふたりのドライバーにとっても、もどかしい状況になった。なお、ハミルトンはフェラーリへの移籍が迫っているため、メルセデスのテストを行うことはもうない。 シューマッハーは、近いうちにグランプリレースに復帰できる可能性が極めて低いため、2025年もチームのリザーブドライバーを務めることを望んでいるが、マニクールでは29周しか走れず、そのなかで1周もスリックタイヤを履くことがなかったので、1分39秒72という控えめなベストラップタイムを出してテスト初日を終えた。 一方ラッセルはシューマッハーよりも少し幸運だった。ラッセルは、エクストリームウエットからスリックまで利用可能なすべてのタイヤレンジを使用し、プロトタイプのインターミディエイトタイヤも経験して85周を走り終え、1分28秒428のベストラップタイムを記録した。 ピレリはこのテストで雨が一要素となる可能性を予想し、フランスに新しいインターミディエイトおよびエクストリームウエットタイヤを持ち込み、両ドライバーはそれらを十分使用した。しかし、テスト初日の火曜日は雨が激しく、気温も低かったため、1日の大半においてコースコンディションが安全ではないと判断され、シューマッハーをガレージ内に留めておくことが決まった。ラッセルの唯一のテスト日も、午後半ばに激しい雨が降ってセッションが短縮されたため、ピレリにとって今年最も不成功に終わったテストとなった。 しかし今後数か月間はテストが予定されており、次のテストは1週間後にムジェロ・サーキットで実施される予定だ。フェラーリとレッドブルはイタリアのサーキットで2日間、来年のタイヤ開発に取り組む。 またマクラーレンは改良されたシャシーを持ち込み、2026年仕様のプロトタイプタイヤを試す2番目のチームとなる。9月には、バルセロナでアストンマーティンのリザーブドライバーであるフェリペ・ドルゴヴィッチが初めてプロトタイヤで走行した。 [オートスポーツweb 2024年10月03日]