ひとつの時代の終焉…稲本潤一の現役引退で2002年日韓共催W杯&2006年ドイツW杯を経験した「黄金世代」全員がスパイク脱ぐ
サッカーの元日本代表MFで、関東リーグ1部の南葛SCに所属する稲本潤一(45)が4日、今シーズン限りで現役を引退すると発表した。クラブの公式HPや自身のSNSで引退を報告し、都内で記者会見にも臨んだ稲本は、公式戦出場がゼロだった今シーズンを踏まえてチームの力になれなくなったと判断し、セカンドキャリアとして指導者の道を歩むと明言した。稲本の引退で、2002年日韓共催、2006年ドイツ両W杯に臨んだ計35人の日本代表全員がスパイクを脱ぐことになった。 【画像】史上最強のSEXYクイーンら4人の“美ボディ”ラウンドガールが世界戦に登場!
28年におよんだキャリアに、晴れやかな表情で別れを告げた。 国内外の延べ13ものクラブでプレーし、日本ではプロの第一歩を踏み出したガンバ大阪を皮切りに、ヨーロッパ挑戦をへて川崎フロンターレ、北海道コンサドーレ札幌、SC相模原でJ1からJ3までの全カテゴリーでプレー。さらに“5部”にあたる関東リーグ1部の南葛へ加入して3年目で、稲本は現役を引退する決断を下した。 4日に更新した自身のインスタグラムで、稲本は2002年の日韓共催W杯でゴールを決めた直後の勇姿を切り抜いた自身の写真に、これまでに所属してきたすべてのクラブのエンブレム、さらに<THANK YOU Football>のメッセージを添えた画像を投稿。そのうえで「皆さんに報告があります」と切り出した。 「今シーズンをもって現役生活を引退することを決めました!『やりきったぁぁぁ!!』今の正直な気持ちです。自分が納得するまでサッカーを続けられるなんて最高に幸せな現役生活でした。ここまでやれたのはこれまで所属したクラブ、監督、コーチ、選手、フロントスタッフ、スポンサーの方々、そしていつも背中を押してくれたサポーター。いままで関わってきた人達のおかげです。本当にありがとうございました。感謝以外の言葉が見つかりません。出来るなら一人一人ハグしたい気持ちです」 ベテランと呼ばれる年齢に達してからの稲本は、現役の二文字に対して、ひとつのポリシーを貫いてきた。それは<引退という選択はいつでも下せる。ならば愛してやまないサッカーを、しっかりとプレーできる自信がある間はとことん続ける>だった。 川崎から札幌へ移籍して初めてJ2に臨んだ2015シーズンも、相模原への移籍とともに未知の領域だったJ3を戦った2019シーズンも、ポリシーに体を突き動かされた。相模原時代には、自身の去就についてこう語ったこともある。 「僕らくらいの年齢になって引退する選択をする人も、もちろんいると思う。それでも、まだピッチで頑張っている選手は多いし、そのなかでも同じ年の選手は特に刺激になる。負けたくないという気持ちはすごくありますよね」 人気サッカー漫画『キャプテン翼』の作者、高橋陽一さん(64)がオーナー兼代表取締役を務め、主人公の大空翼が小学生時代に所属したチーム名を冠する南葛に加入したのは2022年1月。当時のインスタグラムには、こんな言葉が綴られている。 「子どものころに夢中で読んでいた『キャプテン翼』から誕生したチームで、サッカーができることを非常に光栄に思っています。自分の全てをかけてJFL昇格に貢献できるよう、日々精進していきたいと思います」