1万円の服が100円!衣服の廃棄ゼロを目指す先駆者、次なる挑戦
最初に取材してから15年。山本さんはいま、余った服を生かした新たなビジネスに挑んでいた。 去年12月、大阪。10人ほどの男女が「ショーイチ」の倉庫を訪れた。今度は服のブランドタグではなく、ボタンを取って生地を切り刻んでいく。山本さんは、新たに古い服のリサイクル事業も始めていたのだ。 生地だけにして工場で加工した再生繊維は、新幹線のトンネル内部などに使われている。 作業するのは障害のある人たちで、施設側の指導員もしっかりサポート。山本さんは、アパレル廃棄と障害者雇用の問題を、同時に解決しようとしていた。 「集中してやってもらっている。シンプルなのに変化があって飽きない作業はあまりないらしい。仕事がほしいと言われる」。 そこで山本さんは、店舗の一つを閉鎖して、障害のある人たちに働いてもらう場所にしようと考えていた。3月には、近隣の住民も障害者の家族も気軽に中をのぞけるような就労支援施設をオープンする予定だ。
12月下旬、山本さんが向かったのはカンボジア。主要産業はアパレルで、経済発展を続けているが、農村部は貧困率が高く、教育を受けられない子どもたちも多くいる。山本さんが真っ先に訪れたのは、貧しい地域の人たちのための無料の学校。日本で余った新品の服をプレゼントした。 しかし、今回の別の大きな目的があった。訪ねたのは、日系企業のカンボジア進出をサポートする会社。現地に詳しい代表の荒井望さんと日本で余った服を売る店を作り、カンボジアで雇用を生み出そうというのだ。
アパレル廃棄ゼロと途上国支援…山本さんの新たな取り組みには驚きの展開が待っていた!
廃棄野菜がクレヨンに…「新たな価値」で食品ロスをなくす!
大阪にあるイベント施設で開かれていたのは、日本最大級の子ども向けの仕事体験イベント。さまざまな企業がブースを出展し、プロから学ぶことができる。 そんな会場でにぎわいを見せていたのが、塗り絵のブース。子どもたちは、捨てられる野菜を原料にした「おやさいクレヨン」(10本セットで2200円)に興味津々だ。