ヤクルト・奥川恭伸、完全復活に手応え 2年間肩肘痛なし 今季はコーチ陣から「いいときの30%」と手厳しい声も…3勝
2年間肩肘の痛みがないシーズンを送ったヤクルト・奥川恭伸投手(23)の完全復活がみえてきた。 【写真】言葉を交わす奥川と内山の「星稜コンビ」 5日、球団事務所で契約更改を行い現状維持の2100万円でサイン。今季は6月に2年ぶりの1軍マウンドに立ち、3年ぶり勝利を含む3勝2敗、防御率2・76。8月に腰を痛め7試合の登板にとどまったが、「たかが1勝なんですけど自分にとっては大きなもの。今年投げると投げないでは、来季に向けてだいぶ違ってくる。少しでも投げられてよかった。長いトンネルを抜けた。そんな1年だった」と手応えをつかんだ。 入団2年目の2021年は9勝を挙げ、チームの日本一に貢献も、翌22年は初登板で右肘を痛め長期離脱。しかし昨年は左足首捻挫、今季はキャンプ終盤と8月に腰痛と、故障は肩肘以外のもの。「今年も去年も肩肘のケガはなかった。(腰は)トレーニング中に重たいものを持ち上げて。去年もハードにトレーニングして、キャンプで継続していたときに、負担をかけてしまった。キャンプの進め方も今年につながるので生かせれば」と失敗を糧にするつもりでいる。 今季はコーチ陣からは「いいときの30%」という手厳しい声も挙がったが、それでも3勝。奥川自身も「今年投げるボールはしんどかったことが多かった。もう1回作り直して頑張ります。今年は150キロ出ることが少なかったので戻したい」と以前のボールは投げられていないと明かす。 「完全復活というよりも、もっと先を目指して。もちろん段階はあるけど。その一歩として今までとは違うシーズンを送れた。来年は中心として頑張れるように、しっかり鍛えたい」とパワーアップを宣言。奥川が2021年の状態に戻れば最大の補強となる。=金額は推定 (塚沢健太郎)