“家庭直撃”コメの価格が前年の約1.5倍 品薄解消も高値続くワケは…“販売ルート”の変化?
6人の子どもを持つ高根愛さん(30代) 「今までに比べるとリゾットみたいな、おじやとか。ちょっとのごはんで足りる、おコメかさ増しする。月に20キロ近く食べるんで、めっちゃお金かかります。今後どうなるんだろうっていう不安は、めちゃくちゃあります」 ◇ 品薄が解消されても、なぜ高値が続くのか? コメ農家を取材すると… 武田農園 武田祐一代表(宮城・亘理町 30日) 「『いくらで売ってくれる?』っていう。今年は異常で、ほぼ毎日のように電話やメールで問い合わせがあった」 卸売業者から個人の飲食店まで、さまざまなところから新規の問い合わせが殺到していました。 武田農園 武田祐一代表 「(他の農家では)販売したっていう方もいます」 高値の背景にあるのは、変化した“販売ルート”でした。
コメの買い付けの大半は、農家から農協が買い上げ、さらに卸売業者や小売店などを通じ、食卓に並びます。しかし、コメ不足に不安を抱える卸売業者などが、農家と直接交渉。農協よりも高値で買い取ります。結果、農協が買い取れる量が減り、通常ルートよりも高値となる、コメの“奪い合い”が起きているというのです。 では、高騰はいつ解消するのか。コメの流通に詳しい専門家は… コメの流通に詳しい 宇都宮大学・小川真如助教 「今後も高値で推移するとみています。コメを集めないといけないというところで、価格競争が起きた。現在は価格が過熱気味というところもありますけど」 30日に行われた農水省の会議(農村政策審議会食糧部会)では、今年のコメの生産量が需要を上回り、品薄は防げるとの見通しが発表されました。ただ、需要が高まれば再び高値が続きかねないとの指摘も出ています。 (10月30日放送『news zero』より)