【PSYCHIC FEVER・小波津志】「いつかCalvin Kleinの下着モデルになるのが夢です」
❷無邪気な努力家
タイに行く前は、メンバーと一緒にトータル100時間のタイ語のレッスンを受けたという。でも、タイに行ってからは語学の勉強は各自の意思に委ねられた。「今、メンバーの中でタイ語がいちばん上手いのは?」と質問すると、すかさずニコニコしながら「僕です!」と答える志くん。無邪気で努力家なんて、伸び代が無限大すぎる! 武者修行中は、朝起きてからプロテインを飲んで、タイ語を勉強するっていうのが自分のルーティーンでした。メンバーとの共同生活だったんですけど、起きたら共同スペースのある下の階に降りて、そこでひたすらタイ語の勉強に励みました。まずはひたすら単語を覚えて。MCに必要な言葉を、発音とかも含めて最初は耳コピする、みたいな。 日本にいたときは、語学の勉強って「よし、勉強しよう!」ってすごく気合を入れてやっていたと思うんです。でも、タイ語の場合はそうじゃなくて、普段の日常の中での好奇心から「もっと知りたい」「もっと喋れるようになりたい」って思えた。だから「勉強」っていう感覚はなかったです。僕が大事にしてるのは、たとえば「ティッシュください」とか、そういう何気ない日常会話。「ティッシュ」ってタイ語で何て言うんだろう?ってところから始まって、実際にそれを言ってみて通じたとき嬉しかったから。次からはその喜びを励みにして、楽しみながら暗記したり耳コピしたりできたので。
生き生きと話しながら、何かを思い出したように、「あ、そうだ!」と叫んだ。そして恥ずかしそうに「ちょっと自慢していいですか?」と言って、「タイの人からも、『自分たちよりも発音がタイ人っぽいね』って褒められたこともあります」と言って、目をクリクリさせる。 語学をマスターするとき、現地の人に褒められることって大事ですよね。僕も、褒められることが嬉しくて、「もっともっとできるようになりたい!」って思ったから。現地の皆さんが「微笑みの国」と呼ばれている通り、すごく優しく、フレンドリーに接してくださるので、その度に感動するというか、「人っていいなぁ」とか「笑顔のコミュニケーションって素晴らしいな」とか、心を動かされることが多かったんです。それもあって、例えば買い物に出かけるときは、事前にタイ語で店員さんとの会話をシミューレーションしたりして。とにかく準備を万端にして出かけるんですが、最初は全っ然通じなかったです(涙)。ちょっとした発音のミスで意味が変わってしまったりするし、会話の実践って本当に難しい。でも、外に出るたびに自分のタイ語の実力を試すことができたから、度胸もつきました。 語学に関しては、ファンの人たちに励まされた部分もあります。みなさん情熱的で、街で僕を見つけたら遠くから走ってきて、日本語で、「志~! 握手して!」って言ってくれることも結構あって。ファンの人たちがこんなに頑張ってくれているんだから僕らも、って。当時から、タイでは、ライブパフォーマンスの最後はタイ語で挨拶しています。今は、日常会話には困らない程度には話せますけど、次なる課題は文字ですね。まだ自分の名前しか書けないので……(苦笑)。