Aシードの「桐蔭対決」は桐蔭学園が逆転勝ち…先制され「気持ちほぐれた」 高校ラグビー
全国高校ラグビー大会第5日は3日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で準々決勝4試合が行われ、前回大会優勝の桐蔭学園(神奈川)は大阪桐蔭(大阪第1)を26―14で下した。 【写真】Aシードの「桐蔭対決」を制し喜ぶ桐蔭学園フィフティーン 桐蔭学園がAシード同士の「桐蔭対決」を逆転で制した。「とくに後半は狙い通りだった」。藤原監督は勝利の余韻に浸った。 開始10秒でキックをチャージされて先制トライを許した。3分にもトライを奪われ、0-14となっても慌てなかった。SOの丹羽は「チャージのトライは相手が計画したものではない。再現性はない」。主将でフランカーの申も「逆に気持ちがほぐれた」。終わってみれば、許したトライはこの2本だけだった。 7点を追う後半はエリアを広く取った攻めを推し進めた。申主将は「点差、時間帯での戦い方は前日のミーティングで話し合っていた」。その戦術を体現したのが丹羽のキック。後半4分に同点とした後、7分には右ライン際を走るWTB草薙へキックパスを通して勝ち越しトライ。16分には狙いすましたように相手インゴールに蹴り込み、途中出場の坪井のトライにつなげた。丹羽は「自分の前が詰められていた。それなら裏が空いていると思った。自分の判断でキックに徹した」と満足げだった。 前回大会は準決勝で大阪桐蔭を下し、全国制覇を果たした。昨春の選抜大会では敗れた因縁の相手を今大会は「平常心」で打ち破った。藤原監督は「大阪桐蔭でなかったら、ここまでできなかった」と話し、自分たちの力を高めてくれたライバルをたたえた。(鮫島敬三)