「自己防衛するしかない」『SHEIN』『TEMU』に発がん性物質検出、安いものにはワケがある
カジュアルウエアや雑貨などが格安で購入できる、中国発のファッションブランド『SHEIN』。日本でも若者を中心に支持を広げているのだが─。 【写真】発がん性だけじゃない、激似?それともパクり?SHEIN疑惑の商品 「韓国・ソウル市が通販サイトで販売されている商品を検査したところ、『SHEIN』のサンダルから基準値の229倍にあたる発がん性物質が検出されたのです」(全国紙記者)
「原則的には自己責任」
ほかにも、帽子やマニキュアなどからも有害物質が検出されたという。こういった商品、日本にも入っている可能性はあるのだろうか? ネット通販コンシェルジュで、All About「通販・ネットショッピング活用法」ガイドの、遠藤奈美子さんは、 「海外のサイトから直接購入した商品であれば、基本的には同じものでしょう」 と話す。今回は韓国で検査をした結果、有害物質が検出されたが、日本でもこのようなチェック機能はあるのだろうか? 「海外のサイトから購入したものは、消費者の個人輸入という形になりますので、原則的には自己責任になります。ただ、海外でこういう検査結果が出ましたよ、ということで国が検査に動く可能性もありますが、それは国内で身体的な実害の報告があった場合です。おそらく今の段階では、国が動くことはないと思います」(遠藤さん、以下同) しかし、発がん性物質などはすぐに身体に影響を及ぼすものではなく、時間をかけて健康を蝕んでいくもの。実害が出た段階では、すでに遅い気がするのだが……。 「なので、自己防衛をするしかないんです。例えば今回、どの商品から発がん性物質が検出されたのかなどを調べて、その商品の購入を控えるとか。個人としてできることはありますから」
安全性と価格のバランス
また、同じ中国発のショップサイト『TEMU』で扱う商品からも、発がん性物質が見つかったというニュースが続いた。 「『SHEIN』にしても、『TEMU』で扱っている商品も本当に安く手に入れることができます。ただ、海外で作られているものは、その国の法律、基準に沿って作られているので、日本で禁止されている物質なども使える場合もあります。 なので、値段だけを見て購入するのではなく、特に小さい子どもや、ペットが誤って口に入れてしまう可能性があるものや、直接肌に触れるものについては気をつけたほうがいいかなと思います」 “安かろう、悪かろう”ではないが、いちばん大切なのは安全に使えるかということだろう。 「私も『TEMU』はよく使いますが、例えばチャイルドシートが安いからここで買うか、と即決はしません。安全性の認証を得ているかなど、いろいろ見極めて選びます。 格安の商品や、より安く買い物ができるサイトは便利ですが、安全性と価格のバランスを考えて、購入することをおすすめします。先ほども言いましたが、海外サイトからの買い物は自己責任。情報を集めることが、自分自身を守ることにつながります」 昔から“安いものには訳がある”というが、その見極めをする力をつけることが、今の時代こそ必要なのかも。