北朝鮮兵派遣の見返りは「対空ミサイル」 韓国安全保障トップ
【AFP=時事】韓国の安全保障顧問トップの申源湜(シン・ウォンシク)前国防相は22日、ウクライナでの軍事作戦のために兵士を派遣した北朝鮮に対し、ロシアは見返りとして空ミサイルを提供したと述べた。 【写真】北朝鮮の首都平壌で、最新兵器展示会「国防発展2024」を視察する金正恩朝鮮労働党総書記 韓国と米国は、北朝鮮がウクライナ紛争でロシア軍を支援するために1万人以上の兵士を派遣したと非難している。専門家は派兵の狙いについて、戦闘経験を積むことや、ロシア軍の先進技術を獲得することにあると指摘している。 韓国大統領府の国家安保室長を務める申氏は同国SBS放送で、北朝鮮がロシアから見返りに何を受け取ったと考えるかと尋ねられ、「脆弱(ぜいじゃく)な防空システムの強化を目的とした装備および対空ミサイルが北朝鮮に提供されたことが確認されている」と述べた。 さらにロシアから「さまざまな形の経済支援」を受けているとし、「5月27日の失敗(偵察衛星の打ち上げ)以降、北朝鮮は衛星関連技術の開発に取り組んでいる」と付け加えた。 今年に入って軍事関係を強化している両国は今月、相互防衛を盛り込んだ「包括的戦略パートナーシップ条約」を批准した。 最近ロシアを訪れた北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外相は「わが国は(ウクライナ紛争で)勝利する日まで、同志たるロシアを断固支援する」と明言。またロシアによるウクライナ侵攻を「神聖な闘争」と称賛し、北朝鮮はウラジーミル・プーチン大統領の「賢明な指導力」を確信していると述べた。【翻訳編集】 AFPBB News