【派閥とカネ】優遇と冷遇の差「世襲議員で、親に世話になったから優遇しなきゃいけない、と思う人もいる」佐藤ゆかり元衆院議員は政党法の必要性を主張【裏金事件 MBSニュース解説】
下野した自民党が、国会議員を3分の1にと考えていた
――国会議員の数を減らす、自分たちが苦しくなるルールを国会議員の皆さんでつくることができるんですか。 (佐藤ゆかり氏)かつて自民党が下野にしていたときの選挙のマニフェストに、国会議員の削減「3分の1」って書いてあるんです。それが政権与党に戻ってなし崩しになった経緯がありますけれども、各党で国会議員の定数削減というのは実は言っています。ただ、比例代表の議員の枠を減らす議論が多くなるものですから、どうしても比例代表で選出議員の多い少数政党が反対してくるんです。今度は少数政党が反対勢力に回るので、なかなか難しいです。 (武田氏)今の佐藤さんの話は面白くて、自民党が下野したときに改革案を出したというでしょう、つまり自民党は政権が危なくなったり、政権を失うと真剣にいろんなことを考えるわけです。今は十何年と安泰で、多分選挙やっても勝てると思ってるから、こういうふうなお金の問題がいくらでも出てくるってことでしょう。 (佐藤ゆかり氏)中間取りまとめも、派閥をなくすとか、派閥が違反をしたら自民党本部で処罰をするとか、書いてありますけれども、こういうことができるのかってなるとですね、法律的に「政党法」とかで政党とは何かとか、責任範囲はどこか、公平性を議員の中で担保するにはどうしたらいいかを、きちっと政党法を作って法律的に政党を縛らないとガバナンスが効いてこないと思うんです。そういうことも含めて第三者委員会を作って、外部の有識者を招いて議論していくっていうことがここは必須になってくると思います。
(武田氏)私が取材した話では、岸田さんと麻生さんが食事しましたね、あそこで岸田さんは麻生さんに謝ったわけです。「派閥の解消なんて勝手にぶち上げちゃって申し訳なかった」と。政治だから「その代わりに」って、今回の政治刷新本部での取りまとめは、麻生さんと茂木さん、派閥の親分2人におまかせしますという取引があったわけです。だから、取りまとめ案は玉虫色で何か納得いかないなというふうになったというふうに私は聞いています。