【派閥とカネ】優遇と冷遇の差「世襲議員で、親に世話になったから優遇しなきゃいけない、と思う人もいる」佐藤ゆかり元衆院議員は政党法の必要性を主張【裏金事件 MBSニュース解説】
「親に世話になったからこの人は優遇しなきゃいけない」と思う議員もいる
(佐藤ゆかり氏)評価基準は派閥の議論で、この人はこの分野に長けてるなとそういう色分けはあります。その中で派閥幹部の人たちが登用していこうと、そういう流れになるんですけれども、政務官、副大臣までは大体順送りなんですよね。当選回数別にきます。 だから基本は、大臣のポストでいろいろなものがうごめく可能性がある。資金力のある方が、ひょっとしたら腕に物言わせてある程度ねじ込んでいくとか、あるいは世襲で、「親に世話になったからこの人は優遇しなきゃいけない」って思いを持っている議員も確かにいます。
「夏と冬の資金手当」氷代と餅代ってなんですか?
――自民党政治刷新本部の中間取りまとめ案は、「派閥の政治資金パーティーの禁止」、「派閥の収支報告書に外部監査を義務付ける」、「夏と冬の所属議員への資金手当の禁止」、「派閥の事務所を閉鎖し、例会は党本部で行う」と、おおきく4つまとめましたが、「夏と冬の資金手当」ってなんですか? (政治ジャーナリスト 武田一顕氏)氷代、餅代ってのは、夏と冬の民間企業だとボーナスですね、その代わりに派閥が配るお金があって、私が聞いてんのは、大体夏冬毎回100万円ずつ配ってるというふうに聞いてます。 (佐藤ゆかり氏)そうですね、大体100万円ぐらいですかね。それが原資になって政治活動のお金になるということです。それは当然記載しています。政策活動費として受けるわけですから。 ――そこでもらう100万円は何に充てるというのは具体的にどう考えるのでしょうか。 (佐藤ゆかり氏)議員事務所は本当にお金が足りません、いくらあっても足りないぐらい秘書給与や人件費や事務所費に出ていきますから、100万円という大きなお金を受けたとしても、もう一瞬にしてなくなります。ですから、やっぱり支出を削減するということは大事です。実は数年前に私の事務所で試算したことがあるんですが、国会議員の定数削減で、3分の1削減をすると、そこから生まれた原資で公設秘書の数を、現状の3人から7人まで増やすことができる予算が生まれるんです。そうすると私設秘書を雇う必要性が減りますから、支出負担が減ります。こういう改革を今回を機に議論を深めていただきたいと思います。