日本初! さとえ学園小学校で小4対象に睡眠×テクノロジーの授業
埼玉県にある「さとえ学園小学校(学校法人佐藤栄学園グループ)」がNTT東日本埼玉支店と行っている取り組みがユニークだ。それは、テクノロジーを活用して児童が自ら睡眠のデータを取り、可視化し、質の良い睡眠を取るための手段を自分たちで見つけ出すというもので、「スリープテックプロジェクト」という授業になる。昨年10月から今年2月まで週2回行われた。 苦しむわが子を理解し、寄り添うにはどうすべきか? 対象は、同校の4年生児童。睡眠に関する専門知識を持つ「スリーププランナー(『NTT東日本グループ』社員)」が伴走し、正しい睡眠の基礎知識を学び、日常生活での睡眠の課題を洗い出した。そして、たとえば「朝の行動チーム」「寝室環境チーム」「寝る前の行動チーム」など各チームに分かれ、それぞれの課題に対してどうすれば解決できるか仮説をたて実証。ブレインスリープコインというデバイスを腹部につけ、毎晩の睡眠データを集め、睡眠の質を数値で記録。数値を用いての分析も児童たちが行った。 結果、睡眠効率などに基づき評価した「スリープスコア」、そして深い睡眠を示す「ノンレム睡眠ステージ3」が、授業開始直後から上昇。睡眠時間自体も、10月から2月にかけて平均値が上昇した。 「スリープテックプロジェクト」授業に関わったさとえ学園小学校教論の須田智之さんが言う。 「一番の違いは能動的か、受動的か。『睡眠を取った方が良い』とこれまで大人側から言われることが多かったのが、データで可視化されることもあり、自分たちから睡眠の質を向上させていくことに意識が向いた。保護者の方からは『スリープスコアを上げるために早く寝るようになった』『寝る前のストレッチや休日のウオーキングなど、親子で取り組むことが増えた』『睡眠と勉強の成績が関係することも改めて認識した』という声がありました」 今回のようなスリープテックプロジェクトは、日本初になる。今年も10月から同校、4年生児童に対して本授業のモデル化に向けた授業が行われている。 NTT東日本では今後、睡眠とテクノロジーを掛け合わせた教育現場でのモデル授業を確立していくとのことだ。