【勝手に“妄想”開幕オーダー・阪神編】藤川新体制で見たい佐藤輝明の「2番」 16HRと精彩を欠いた主砲を抜擢したいワケ
し烈を極めるであろう「2つのポジション争い」は――
24年の佐藤は2軍落ちを経験。打率.268、16本塁打、OPS.766と周囲の期待を上回れなかったのは事実だ。だが、.100以上あれば「一流」とされる純然たるパワーを表す指標『ISO』が.171を叩き出すパワーはやはり魅力だ。 すでに秋季キャンプの紅白戦で試している大胆プランが機能すれば、不動のリードオフマンである近本の安定した出塁力の高さも活きる。そうなれば、阪神の上位打線は相手バッテリーの脅威となるだろう。 し烈を極めるであろう2つのポジション争いも見どころだ。 まず一つ目は左翼手。現時点では成長著しい前川が「本命」だが、ここに井上広大、野口恭佑、そして新助っ人のラモン・ヘルナンデスが絡むか。いずれも打線のコアとなり得る選手たちだけに彼らの競争は、必然的にチーム力の底上げともなる。 そしてもう一つは、遊撃手だ。24年は木浪が116試合に出場したが、一昨年の日本一を知る30歳も打率.214、出塁率.285と精彩を欠いた感は否めず。ポジションが確約されているとは言い難い。故障から本格的に復帰する小幡が食い込む可能性もある。23年の岡田・阪神で「恐怖の8番」が打線の厚みを生んだ背景を考えれば、ここがハマるかも藤川体制のポイントの一つとなるか。 開幕投手は才木が有力だ。24年にチーム最多の13勝を挙げ、防御率1.83、WHIP1.06の圧巻の成績を残した26歳は、伸びしろ十分。開幕戦の相手である広島との相性を考えて村上頌樹や大竹耕太郎の可能性もゼロではないが、新たなエース投手の確立という意味で、背番号35を抜擢するメリットは大きい。 現役時代に数々の名将の薫陶を受けてきた藤川監督が、ある種出来上がったチームをいかに操舵し、変化を生み出していくのか。その手腕も注目したい。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]