闇バイトによる強盗事件が相次ぐ中、18日、警視庁など1都3県の警察本部が合同捜査本部を設置しました。 1都3県合同捜査本部・刑事部長: 日本警察の総力を挙げて、事件の背後にいる“悪いやつら”を早期に切り取り、犯罪グループの実態を解明する。 対象となるのは8月以降、東京や神奈川、埼玉、千葉で発生した14の強盗事件です。 実行犯だけでなく、指示役や首謀者の検挙を目指すとしています。 首都圏を中心に相次いで発生している闇バイトによるとみられる強盗事件。 その犯行手口がエスカレートしています。 千葉・市川市の住宅で17日に発生した事件では、現金や車が奪われただけでなく、住人の女性が連れ去られました。 近所に設置されている防犯カメラの映像には、17日午前1時過ぎ、犯行前に住宅をうかがう容疑者とみられる3人組の姿が捉えられていました。 そして約1時間半後、奪われたとみられる車が出ていく様子も映っています。 連れ去られ行方が分からなくなっていた住人の50代の女性は、17日夜に埼玉・川越市で保護されました。 女性は、自宅にあったハンマーで暴行を受けたということです。 警察は女性を監禁した疑いで、一緒にいた藤井柊容疑者（26）を現行犯逮捕しました。 調べに対し、藤井容疑者は「報酬10万円で監禁の見張り役をやっただけだ」などと話しているということです。 その後の調べで、藤井容疑者の指紋が別の複数の事件現場からも検出されていたことが分かりました。 その1つが、神奈川・横浜市青葉区の住宅で16日、後藤寛治さん（75）が殺害され現金約20万円を奪われた強盗殺人事件です。 後藤さんは手と足を粘着テープで縛られていましたが、顔の口元にもテープが巻かれていたことが新たに分かりました。 後藤さんの死因は全身打撲による出血死で、鈍器のようなもので殴られた可能性があるということです。 そしてもう1つが、10月8日、千葉・船橋市で高齢の夫婦が住む住宅に2人組が押し入り、現金約900万円が奪われた事件。 この事件では、70代の妻が暴行を受け肋骨を折るなど重傷です。 警察は、藤井容疑者が別の2つの事件にも関与した可能性があるとみて、関連を調べています。 そうした中、市川市の事件で新たに関与したとみられる別の男が、18日未明に神奈川県内の警察署に出頭しました。 市川警察署に身柄を移され、取り調べを受けています。 警察は容疑が固まり次第逮捕する方針です。 一連の強盗事件では複数の実行犯が逮捕されていますが、指示役についてはまだ特定できていません。 指示役は秘匿性の高いアプリで実行役に指示を出していて、そのアカウント名の中には「織田信長」や「夏目漱石」「JOJO」など歴史上の人物や、アニメのタイトルなどもあったということです。