【特集】“日本海側の地震”の特徴とは 専門家が示す「能登半島地震」と「中越地震」の“似たような傾向” 今後は 《新潟》
新潟県沖では断層が近い
この断層モデルは新潟県沖にも。 篠原教授によると、断層の位置が近いことから津波がすぐに来る可能性があるといいます。そして、複数の断層が連動して揺れが大きくなる可能性があるということです。 東京大学地震研究所観測開発研究センター 篠原雅尚教授 「中越地震、中越沖地震、能登半島地震って仲間というか。断層そのものが非常にたくさん存在していて。なおかつ非常に複雑な壊れ方をするというのが日本海側の、ある意味、地震の特徴かと思います」
今後動く可能性がある断層は
新潟大学の卜部教授です。やって来たのは新潟市西区。 新潟大学災害・復興科学研究所 卜部厚志教授 「長岡平野西縁断層というのが地下にある場所です。いろんな活断層、ほかにいっぱい新潟県内にありますけれども、その中からみると次は動くならこれだよねというように思っています」 ここには長岡平野西縁断層帯があり、断層から見て角田山や弥彦山がある方角には断層活動の隆起によってできた地形があるということです。
長岡平野西縁断層帯
また、この断層帯は、小千谷市付近から新潟市の沖合まで伸びていて、すべてが一緒に動いた場合広い範囲に被害が及ぶことが想定されています。 新潟大学災害・復興科学研究所 卜部厚志教授 「地震の周期は難しくて規則正しく何年で動いているというわけではないが、(前回が)1200年前で(周期が)1500年から2000年ということで、我々の生活からすれば明日とか明後日という感じではないが、科学的にみるとすぐという評価になっています」
30年以内に地震が発生 推定2%以下
県によると、30年以内に地震が発生する確率は2パーセント以下と推定されています。 卜部教授は広い範囲で被害が出た場合、支援物資が円滑に届かない可能性もあるとして、食料など備蓄の必要性を強調しています。 新潟大学災害・復興科学研究所 卜部厚志教授 「新潟市にとって能登半島地震も大変だったがもっと大変なものは実はすぐそばにあるということを改めて思っていただけると備えていただけるといいのかなと思います」 最大震度7の中越地震から20年。1年前の元日に能登半島地震も起きました。 またいつ起きるかわからない大地震。被害を減らすためにはその特徴を知り備えていく必要がありそうです。 (2024年11月14日「夕方ワイド新潟一番」放送)