日曜劇場『アンチヒーロー』第6話がいよいよ今夜放送!「そろそろ始めましょうか」長谷川博己演じる主人公・明墨がすべてをあぶりだす?!無罪にした緋山の事件の真の目的とは
日曜劇場で『VIVANT』や『マイファミリー』『ドラゴン桜(2021)』『義母と娘のブルース』シリーズなどヒット作を次々プロデュースする飯田プロデューサー。「今日から観始めても間に合う。今までの事件が総括される6話。」と語る。これからのストーリー展開の見どころや未だ謎に包まれる主人公・明墨とはどんな人物なのか、作品の制作のこだわりを聞いた。
――長谷川博己さん演じる主人公・明墨の目的は一体何でしょうか?タイトルの通り『アンチヒーロー』として、主人公像はどのように作り上げたのですか?
企画としては「犯罪者を無罪にする弁護士のドラマ」というところからスタートしました。しかし取材を進めたり、法律監修の國松先生と話していると、これって、弁護士なら普通にすることだよな、というハードルにぶつかってしまって。最初はかなり尖ってる企画のつもりだったのですが、それほどでもない?脚本の打ち合わせでも「アンチって何?アンチ感足りなくない?」と常に話しながら作っていました。その中で見えてきた事なのですが、決して、悪徳ではないし、やり方も多少ダークだけど、それよりも自分の目的のために身内を利用したり、人の心を利用する主人公という方向性に定まってきました。それが、キャラクターの行動とも相まって、「この話の先に何かがあるんじゃないか」と思わせるアンチヒーローたる所以をまとわせたと思っています。 「何か普通だよね」という意見をSNSでも目にしていますし、「アンチでダークと言われてもそこまでじゃなくない?」という意見はある種想定内で、その後に広がっているストーリーを見てくれたらいいなと思っていました。 皆さんお気づきの通り1、2話でいうと検察や科捜研などの不正を暴くことによって、緋山(岩田剛典)を無罪に持っていきました。これは、組織に蔓延っている問題、日本の現実を突き付けています。例えば、大きな組織の中に属している人がパワハラに対し声を上げづらかったり、または上司が優秀な部下を自分の都合がいい位置に置いておく状況など、今の日本の世の中の現状を表しています。 3話は無罪にすると思いきや、有罪にすることによって政治家の悪を暴く。悪いものは悪いんだっていう。そのあたりから「アンチな主人公」というところの裏切りを、視聴者は感じられたのではないかと思いますね。 4、5話では紫ノ宮(堀田真由)を使って父親を落としたように、ターゲットを味方に引き入れて利用するなど明墨の手段を選ばない部分が徐々に見えてきていると思います。 そうはいっても、相手の弱みを握って優位に立つというのは、別に弁護士に限ったことではないですが、そこの先にある、絶対に主人公が成し遂げたい“何か”というところがこのドラマの一番の軸になっています。ある目的のために主人公・明墨がどう突き進んでいくのかを視聴者の方に見守ってもらうために、徐々にストーリーが繋がっていくような展開を目指しました。5話まで放送され、徐々にドラマのパズルが集まってはまり始めたというのがここまでですかね。