友人が「年収500万円くらいでいいから『普通の会社員』と結婚したい!」と言っています。実際それだけ稼ぐ男性の割合はどのくらいなのでしょうか…?
たびたび話題になる「結婚相手の条件」。求めるパートナー像は人それぞれですが、インターネットやSNSなどでは賛否両論飛び交い、特に「年収」については物議を醸すことも多々あります。当然ながら「お金が全てではない」のですが、現実問題として結婚生活を送るために互いの経済力は無視できません。 本記事では「年収500万円くらいあればいいから30歳から35歳くらいの普通の会社員の男性と結婚したい」と言っている女性の希望は現実的なのか、実際そのくらい稼ぐ男性はどのくらいいるのかを解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
30代前半の平均年収はいくら?
結論からいえば30代で年収500万円以上稼ぐ男性は多くないため、経済力の部分のみ考えても条件を満たす結婚相手を探すのは簡単ではありません。 国税庁が公表している「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の1人あたりの年齢階層別平均給与は30歳から34歳の男性の場合は485万円、女性は338万円、男女合計では425万円となっています。 「年収500万円以上の男性」を基準にすると、35歳から39歳の平均は549万円となりますが、これらのデータをみて「30代男性も平均500万円稼いでいる」と判断するのは早いです。 というのも、例えば「年収100万円、300万、2000万円の3人の平均年収は800万円です」といわれても、多くの人の納得は得られないでしょう。このように平均値は相場よりも大きな数字が存在すると、影響を受けることがあるからです。そのためデータを順番に並べて中央に位置した数値(中央値)での判断が現実的といった考え方もあります。
年収500万円は普通ではない
さきほどの国税庁の民間給与実態統計調査では給与階級別分布も確認できますが、最も割合が大きいのは「400万円超500万円以下」で全体の17.7%を占めています。次いで「300万円超400万円以下」が全体の15.5%となっており、「500万円以下」でみると全体の52.6%で半分を超えていることが分かります。 これらを総合的に考慮すると「年収500万円稼ぐ普通の会社員」は、もはや普通ではないと考えられるかもしれません。