水泳授業中に小4男児死亡事故、辞職の市教育長「もっともっと安全に対して配慮しなければいけなかった」
高知市立長浜小学校4年の男児が市立南海中学校のプールでの水泳の授業中に死亡した事故の責任を取って16日、任期途中で辞職した同市の松下整教育長(62)。市役所での記者会見で「小学生を中学校のプールで泳がせることに私自身がもっともっと安全に対して配慮しなければいけなかった」と悔やみ、頭を下げた。 事故は7月5日、長浜小のプールがポンプの故障で使えなかったため、南海中のプールで水泳の授業を実施して発生。市教育委員会は弁護士、医師、教育の専門家らによる検証委員会を設けて事故原因などを調査し、第3回検証委が今月17日に予定されている。
松下氏は「教育行政のトップとして責任を感じていた」といい、事故5日後に桑名龍吾市長に辞意を伝えていたことを明らかにした。一度は慰留されたが、市議会9月定例会が終わった9月末に改めて申し出て、今月15日に市長と教員委員会の同意を得たという。 事故原因の究明途中での辞職について、松下氏は「検証委員会が立ち上がり、来年度の予算編成と人事異動の準備は新しい方にやっていただく」と説明。遺族には15日に電話で辞職を伝えて謝罪したという。 松下氏は2022年1月に市立西部中学校長から就任し、任期は今年12月31日までだった。