NPBの公式サイトが一時パンク…存在感増す「現役ドラフト」 今年も目立った日本ハム
プロ野球で1軍の出場機会に恵まれない選手を巡り、他球団が獲得する「現役ドラフト」。3回目を迎えた今年は、ロッテの平沢大河内野手(27)が西武に移籍するなど、全12球団で計13選手の入れ替えが決まった。12月9日に行われた今回の現役ドラフトでは、日本野球機構(NPB)の公式サイトが一時つながりにくくなるなど、注目度は年々高まっている。今季も現役ドラフトを通じて活躍した選手が相次いでおり、積極的に活用する球団も出ている。 【写真】水谷瞬は2140万円増の2700万円 巨大なハンコを持ち笑顔 ■水谷はAクラス入りに貢献 現役ドラフトは①外国人選手②年俸5000万円以上の選手(1人に限り年俸1億円未満の選手も可能)③育成選手-などは対象外。各球団は2人以上のリストを事前にNPBに提出し、獲得希望選手をNPB側に伝える。獲得を希望する選手が最も多く集まった球団に最初の指名権が与えられる。 昨年行われた現役ドラフトでは全12球団から12選手が入れ替わったが、今季は1軍で活躍する選手が目立った。その筆頭格が、ソフトバンクから日本ハムに移籍した水谷瞬外野手(23)だ。 193センチ、99キロの恵まれた体格の水谷は今季、1軍で97試合に出場。規定打席には未到達ながら打率2割8分7厘、9本塁打をマークし、チームのAクラス入りに貢献した。 昨年の現役ドラフトを通じて広島から西武に移籍した中村祐太投手(29)は自己最多の27試合に登板するなど、中継ぎ投手としてブルペンを支えた。現役ドラフトで活路を見いだした中村祐は「現役ドラフトの価値を高められたらいいと思っていた。僕自身も想像以上にやれた」と手応えをにじませる。 ■Xでも一時トレンド入り 3回目を迎えた今年の現役ドラフトは、12月9日に非公開で開催。DeNAの上茶谷大河投手(28)がソフトバンク、巨人の畠世周投手(30)は阪神に移籍するなど、全12球団で計13選手の入れ替えが決まった。 移籍した選手の情報をいち早く把握しようと、NPBの公式サイトにはファンからのアクセスが集中。一時つながりにくい状態となった。X(旧ツイッター)でも「現役ドラフト」「NPBのサイト」など、関連するキーワードがトレンドに一時入るなどした。 今年の現役ドラフトについて、プロ野球や高校野球を取材するスポーツライターの氏原英明さんは「現役ドラフトの意義をすごく感じているチームと、感じていないチームの差がはっきりと出た」と印象を語った上で、注目したのが日本ハムだという。