大東本因坊タイトル防衛 2回目の永世位獲得 次は名誉本因坊目指す/岡山・津山市
岡山県北囲碁界の頂点を決める第42期美作本因坊決定戦(津山朝日新聞社主催、津山囲碁協会主管)が1日、津山市小原の西苫田公民館を会場に三番勝負で開かれた。ともに永世位保持者の大東邦雄美作本因坊(74)=北園町=と政岡周作七段(77)=院庄=が相まみえ、大東本因坊が通算9期目となるタイトルをストレートで防衛し、2回目の永世位を獲得した。 【写真】通算9期目のタイトルを防衛し永世位を獲得した大東本因坊
持ち時間60分で行った。1局目は大東本因坊の先番で開始。序盤は左上でコウ争いが始まり、白は左辺で黒石を取り込んだ。その後、中央で戦いが続き、黒は上辺、白は下辺で確定地を増やした。形勢は白が優勢だったが、黒は白の一瞬の隙をついて逆転。そのまま押し切った。270手完、黒3目半勝ち。
2局目は手番を入れ替え、政岡七段の先番。右下隅で戦いが始まり、黒は下辺を地にして白は右辺で勢力をつくった。形勢は互角のまま推移して、終盤戦に突入する。中央の接戦のなかで、黒に誤算があり、白が勝負手を決めて、勝ちに持ち込んだ。186手まで白中押し勝ち。これにより大東本因坊が3期連続で美作本因坊となり、永世位を獲得した。
大東本因坊は「1局目は出来が悪かったが、悪い碁をひろえたので、運が良かった。2局目は自分の碁が打てた。(囲碁教室の)教え子たちの発奮材料になればうれしい。再来年は10期目を獲って名誉本因坊になれるよう頑張りたい」。
政岡七段は「感覚が戻ってきていて、調子が良かっただけに非常に残念。来年も挑戦したい」と話した。
津山朝日新聞社