冬は血管がドロドロになりやすい…「絶対に放置してはいけない脳卒中」リスクが急増する"危険な場所"
■脳卒中は前ぶれなく、ある日突然起こる 症状が現れたらできるだけ急いで病院に行ったほうがいいのが脳卒中です。 脳梗塞では、片側の手足が動かなくなる片麻痺やしびれ、顔のゆがみ、言語障害などの症状があります。脳出血では、手足の片麻痺や頭痛、意識障害など。そしてくも膜下出血では、これまで経験したことがないような激しい痛みのある頭痛や、意識障害などが典型的な症状です。 いずれも、ほぼ前ぶれなく、ある日突然起こります。これらの症状が出たら、一刻も早く病院に行くことをお勧めします。「朝まで様子を見よう」とか「救急車を呼ぶまでもない」などとためらう人もいるのですが、早く治療を行えば後遺症なく治せる場合があります。できるだけ急いでください。 ただ、前ぶれなく突然症状が起こるのであれば、親と同居していなければ気づけないのではないかと思うかもしれません。しかし、まめに連絡をとっていれば、異変に気づくことができる場合もあります。 ■発症時の判断がその先数十年を左右する 例えば、母親が友人とのランチをとても楽しみにしていたのに、当日になってこれまで経験したことがないほど頭が痛くなり、泣く泣くキャンセルしたという場合を考えてみましょう。社交的な性格で外食も好きな母が予定をキャンセルするなんて珍しいな……と思ったあなたは、「頭がすごく痛いからしばらく横になって寝てるわ」と言う母親に向かって、「できるだけ早く、脳外科のある病院に行って!」と提案できるはずです。 経験したことがないほどの頭痛というのは、くも膜下出血のサインです。脳動脈瘤が破裂し、くも膜下腔という隙間に出血する病気で、このときに激しい痛みを伴った頭痛が起きます。 脳卒中の後遺症には、運動障害や感覚障害、失語症などさまざまなものがあり、数十年も治療しなければならない場合もあります。また、脳卒中を何度か繰り返したのちに要介護状態になってしまう人もいます。 できるだけ早く病院に行けるかどうかが分かれ道になるということを覚えておきましょう。