夫は「年収1000万円」ですが、妻の私は専業主婦なので将来の年金は「6万円」程度です。少ない金額ですが、夫の年金もあわせれば問題なく生活できるでしょうか?
会社員の夫の年収が1000万円の場合年金はいくらもらえる?
ここで会社員の夫の年収が1000万円の場合、65歳から夫婦でいくら年金をもらえるのか計算していきます。ただし新入社員から、定年退職までずっと年収1000万円というわけではないでしょう。今回は以下の条件で考えます。 ・国民年金保険料は夫婦ともに40年間未納なく支払う ・23歳で会社員となり30歳までは少しずつ年収が増加、この期間の平均年収は600万円 ・31歳から50歳までは平均年収1000万円 ・51歳から60歳までは役職定年などもあり徐々に年収が減少し、この期間の平均年収は600万円 計算すると以下の通りです。 ・夫婦の老齢基礎年金 81万6000円×2=163万2000円 ・年収600万円(標準報酬50万円)の期間の保険料支払いでもらえる老齢厚生年金 50万円×(5.481/1000)×18年×12ヶ月=59万1948円 ・年収1000万円(標準報酬65万円)の期間の保険料支払いでもらえる老齢厚生年金 65万円×(5.481/1000)×18年×12ヶ月=76万9532円 老齢基礎年金は夫婦合計163万2000円、老齢厚生年金は夫の分で約136万1480円もらえる計算となり、合計すると約299万3480円(月額24万9000円)の年金がもらえます。
年収1000万円の夫がいれば年金と少しの貯蓄だけでも暮らせる
総務省の家計調査報告(家計収支編)によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の平均支出は28万2497円です。前記のケースで計算すれば月額で3万円ほどの赤字となりますが、退職金や貯蓄でまかなえる可能性が高いでしょう。 逆にいうと年収1000万円あっても、全く貯蓄をしていないと老後生活が破綻する可能性があるということです。専業主婦のままでお金の心配がない老後を過ごしたいのであれば、生活水準の上げすぎに注意し、適度に貯金をしていくことで老後に備えましょう。 出典 日本年金機構 老齢年金ガイド 令和6年度版 日本年金機構 令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和6年度版) 総務省統計局 家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要 執筆者:浜崎遥翔 2級ファイナンシャル・プランニング技能士
ファイナンシャルフィールド編集部