新しい「青春18きっぷ(3日間用)」を使ってみた 自動改札機をスイスイ JR会社間をまたぐ自由な旅を楽しむ
約40分で沼津駅に到着。静岡駅を一足先に出発した普通列車に追いつく。ロングシートタイプの313系3両を2本つないだ6両編成で沼津駅21時5分に出発し、熱海駅へ向かう。夜の通勤時間帯ではあるが、座席に座ることができた。 ■JR東海からJR東日本へ 境界をまたげるフリー切符 熱海駅からはJR東日本管内へ。「青春18きっぷ」は、すべてのJR線をまたいで乗り降りできるフリー切符であることが最大の利点だと筆者は感じている。 熱海駅からは21時26分発の宇都宮行き(E231系)に乗車した。東海道線から上野東京ラインに直通する最終列車だ。夜の上り列車は比較的空いていて、ボックスシートにゆったり座ることができた。この日は23時13分着の上野駅で下車。スマートフォンで予約した駅前のカプセルホテルで夜を明かした。 翌日、12月19日木曜日は、上野駅から朝一番の常磐線中距離電車である5時11分発の勝田行き(E531系)に乗車。貯まっていた「えきねっとポイント」を利用して、ちょっと贅沢にグリーン車で移動した。首都圏は各方面の列車にグリーン車自由席が連結されていて、グリーン券を購入すれば「青春18きっぷ」でも利用できる。およそ2時間、快適に移動し、7時に水戸駅に到着した。 水戸駅からは7時3分発の普通列車いわき行きに乗り換えた。かつて上野駅まで顔を出していたE501系10両編成の最後尾車両に着席した。ロングシートの通勤型電車10両編成で輸送力はたっぷりだが、各駅で乗客を増やし、都心部の朝ラッシュ時並みの混雑になった。その大半が日立駅で下車。沿線の大きな工場などへの通勤輸送を担うE501系の活躍を頼もしく感じた。いわき駅には8時35分に到着。静岡駅から5本の電車を乗り継いで乗車時間は合計6時間7分だった。 ■帰りはのんびり途中下車を楽しみながら 所用を済ませ、12月19日は18時半すぎの列車で水戸へ。水戸で1泊し、翌日、12月20日金曜日には、水戸から土浦、土浦から松戸、松戸から(戻って)我孫子、我孫子から北千住、別途切符を購入して東京メトロ、再び「青春18きっぷ」で新橋から熱海、熱海から静岡へと帰路についた。一時、我孫子に戻ったのは、大きな唐揚げがのった有名な駅そばを食べたくなったから。通り過ぎた気になる駅に再び戻れるのも普通乗車券にはない「青春18きっぷ」のメリットだ。
だらだらと旅行記を書いてしまったが、3日間用の「青春18きっぷ」は使い勝手が悪くなかった。筆者の身近なところでは「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」や「北海道&東日本パス」など、普通列車に乗り降りできる優れたフリー切符は他にもたくさんある。一方で、静岡から首都圏、関西圏に向かう場合など「青春18きっぷ」を利用したいシーンもある。「青春18きっぷ」の販売がこれからも続いてくれることを切に願っている。
静岡放送