学者らが官邸の記者会申し入れで緊急声明(全文1)政府は直ちに撤回を
角田由紀子弁護士のコメント
司会:あとお三方からお話を頂戴しますが、時間は1人3分をめどにお願いします。それでは角田由紀子弁護士からお願いします。 角田:角田です。私は賛同者の1人なんですけども、望月衣塑子さんを個人的には知りません。知りませんけれども、一番最初に彼女を知ったのは望月さんの最初の本、軍事産業について調査して、著した最初の本を読んだときなんですね。それを読んだときに、彼女が産休明けで、夜の、いわゆる新聞記者らしい仕事をしなくて、昼間だけの仕事でできることというふうに仕事のスタイルが変わったので、こういう取材をしたんだというふうに書いてあったんですね。私は、新しい形の女性の働く姿、新しい女性記者が生まれてきたなというふうに思いました。そういうことがあって、いつも気にしてる記者の1人であったわけです。 それで、彼女に今度はこういう問題が起こったときに、私はやっぱり非常に、当たり前ですけど怒りました。望月さんに対してこういうことをするということは、さっきから出てますように、私たち自身の耳や口がふさがれているということになってくるわけなので、本当に自分の問題としてもっと怒らなければいけないというふうに考えました。 そして先ほど、服部先生のお話だったと思うんですけども、なぜみんなが沈黙してるのか、大きなメディアが沈黙してるのかということを言われました。私はそれを聞いたときにあることを思ったんですけれども、私は日常的に性暴力の被害者のための仕事をすることが多いんですね。そのときにいつも感じるのは、被害者がいろいろ訴えても、何をしても社会が支援しない、沈黙してるということなんですね。私はこの沈黙という凶暴はとても大きな犯罪だというふうに思っているわけなんです。それが女性に対してしょっちゅう起こってますし、それが今、今度、ここで記者に対して起こってるという、非常に重大な、私たち自身の権利侵害だということを、私たちが自覚しなければいけない、新聞記者に起こってる話だけでは済まないということを知らないと、自分で自分の首を絞める結果になるんではないかということで、非常に大きな危機感を持っております。 ですから私たちみんなが連帯して、これを乗り越え、乗り越えてじゃない、打ち壊して戦っていかなければいけないという時期に今、あるんだなということを、しみじみと思っております。以上です。 【書き起こし】学者らが官邸の記者会申し入れで緊急声明 全文2に続く