事業者を救え「地域の存続に関わる重要な問題」 上山市が金融機関などと事業承継を支援 後継者不足による廃業を減らせるか(山形・上山市)
テレビユー山形
中小企業の経営者の高齢化が進む中、後継者不在を理由に廃業を選ぶ事業者が増えています。 【写真を見る】事業者を救え「地域の存続に関わる重要な問題」 上山市が金融機関などと事業承継を支援 後継者不足による廃業を減らせるか(山形・上山市) こうした中、山形県上山市で、後継者問題を解消するための取り組みが始まろうとしています。 かつて城下町としてにぎわった上山市の商店街。 老舗の店が立ち並びますが、人通りは少なく、シャッターがおりている店もあります。 中村憲史さん「扱っている品物は変わっているが、長く続いているので。品物とか扱うものを変えながらも時代にあったものをしながらも続けていくのが目標」 創業からおよそ240年続く金物店の9代目・中村憲史さん。 中村さんもまた、後継者問題に頭を悩ませる一人です。 中村さん「(息子は)継いでくれるのではと思ってはいるが、(継がないとなったら)仕方ないですよね。本人の人生になるから。その時は、他の方法を考えなければならないと思う」 息子は県外に進学しているため、店を継ぐことについてプレッシャーはかけたくないと、後継ぎの話はしていないといいます。 ほかにも、商店街では「子どもは県外で働いていて後継者はいない」 「自分の体力が続くまで店を続けたあと、店をたたむ」などと廃業を考えている事業者も多くいました。 昨年度、後継者がいないために倒産した企業は、全国で586件。年間ではじめて500件を超えました。 また、昨年度、上山市が行った商工会員へのアンケートでは、回答があった事業社のおよそ7割が「後継ぎが決まっていない」と回答。 4分の1が、後継ぎがいないため「自分の代で廃業を考えている」と答えたということです。 上山市 山本幸靖 市長「そのお店の問題だけではなくて、地域の存続にかかわる大変重要な問題だと考えています」 こうした中、市は、後継者不足で廃業する店を減らそうと商工会や県内の金融機関などと事業承継を支援する協定を結びました。 事業承継を目的に市が中心となって連携協定を結ぶのは県内で初めてだということです。今後、後継者不足に悩む事業者に後継者候補の発掘や、情報提供などを行い、事業者と後継者をつなぐ支援をしていくとしています。
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