清水ユースと磐田U―18が全国切符ゲット…サッカー日本クラブユースU―18東海大会
◆サッカー◇日本クラブユースU―18選手権東海大会 ▽代表決定戦(9日、ゆめりあ) 清水エスパルスユース4―2アスルクラロ沼津U―18 最終トーナメントが行われ、清水エスパルスユースとジュビロ磐田U―18が全国切符をつかんだ。清水はアスルクラロ沼津U―18に2点を先行されたが、MF土居佑至(2年)の2得点で追いつくと、後半15分にDF岩尾健琉(2年)が勝ち越し点を奪い、4―2で逆転勝ちした。磐田は延長戦の末、FC岐阜U―18を1―0で下した。本大会は7月22日開幕。グループリーグ戦は各地で行われる。 前日のJ2リーグで藤枝を倒したトップチームに続き、この日は清水ユースが沼津との「県勢対決」を制した。後半だけで3得点。試合後は観客席のサポーターの前で「勝ちロコ」ダンスを披露し、沢登正朗監督(54)は「苦しいゲームを勝てたのは大きい」と胸をなで下ろした。 勝利を呼び込んだのは背番号8の土居だ。前半終了間際にゴール前でこぼれ球を拾うと、「GKが前に出ていた」と技ありのループを決めた。1―2で折り返したことで全員が「行ける」という思いを強くした。 そして後半9分、ゴール前で得たFKを土居が沈めた。三重県津市の出身で、U―15日本代表の経験もあるテクニシャン。「得意の距離より少し遠かった」というが、壁を越えてゴール右上隅へ、狙い澄ましての同点弾だ。試合を振り出しに戻すと、さらに同15分には正確なCKで岩尾のゴールをアシストした。「キッカーが完璧なボールをくれた。さわるだけでした」と岩尾は振り返った。 昨年の全国大会は3位。現在トップチームで活躍する西原源樹(3年)が中心となって勝ち進んだが、準決勝でFC東京U―18に2―4で敗れた。当時もセンターバックのレギュラーを務めていた岩尾は「最低でも去年の成績を超えたい」と気を引き締め、土居も「優勝を目指して一戦ずつ勝っていく」と話した。2点差を引っ繰り返した粘り強さで、去年の快進撃を再現する。(里見 祐司) 〇…磐田U―18とFC岐阜U―18の一戦は両者無得点のまま試合が進んだ。PK戦かと思われた延長後半。磐田U―18MF石塚蓮歩(2年)がドリブルを仕掛けて倒され、PKを得た。ここでキッカーに名乗りを挙げたのがDF渥美慶大主将(3年)だ。「緊張したけど、思い切り蹴ろうと決めていた」。GKに触られながらも球威でネットを揺らし、仲間と抱き合った。 苦しかった。シュート数は10対2。何度も決定機を作りながら、点が取れない。後半終了間際の石塚のミドルもクロスバーを直撃。最終ラインの渥美は「FWを信じて集中力を切らさず、0点に抑えるだけでした」。以前からの決定力不足という課題が残り、「攻撃力を上げないと」と西紀寛監督(44)。主将も「このままでは全国では勝てない」と気を引き締めていた。
報知新聞社