マーケティングは生成AIでどう変わる? ソフトバンクのAIエンジニアが語る、ビジネス活用の最前線
これらのキーワードについて、マーケティングの領域で当てはめてみると、生成AIの活用の幅がさらに広がると鈴木氏は語る。
■ マーケティング領域における生成AI活用 ・ マルチモーダル 市場調査・分析での活用や、広告宣伝における画像・動画の生成、コスト削減。 ・ 高速 商品企画では、限られた時間で生成AIの試行回数を最大化することが可能に。また、広告宣伝の領域では、応答速度の短縮で離脱防止にもつながる。 ・ 大容量 市場調査・分析の際に大量のデータから複合的な分析が可能になる。 従来の人工知能は個別のタスクをこなすことしかできなかった。これからは、AGI(Artificial General Intelligence/汎用人工知能)・ASI(Artificial Super Intelligence/人工超知能)の実現に向け、ありとあらゆる情報を1つのAIで処理できる時代になるという。 ┌────────── 生成AIは日々アップデートされていくので、継続的な利用・学習が大事だと思います(鈴木氏) └──────────
金融からメーカーまで、各企業における生成AIの最新活用事例
とはいえ、生成AIを実際の業務で活用するにはどうすればいいのだろうか、と頭を悩ませている担当者も多いことだろう。鈴木氏は、「企業における生成AIの導入は3つのステップからなる」と語る。
1. 環境整備:社員が安全・安心に業務で活用することができるように、セキュアな環境を整える 2. 定着推進:生成AIに関するリテラシーを向上させ、現場での利用定着を促す 3. 業務実装:生成AIを活用した業務効率化のアイデアを企画し、業務実装することで効率化を図る
特にAIの利用については金融業界が圧倒的にリードしており、メガバンクを筆頭に、2023年3~4月頃にはすでに各社が動き始めていたという。
┌────────── みずほフィナンシャルグループでは、2024年度以内にAIを活用した銀行システムを本格的に導入し、最終的には自動で問題の検知・修復ができることを目指しています(鈴木氏) └──────────