右目失明、リハビリ乗り越え夢のJリーガーに…「見えないことでスポーツをあきらめないで」
3年ぶりの復帰、そして悲願…「これから」
スポンサーの支援を受けながらの地道な努力が実り、23年にNZのチームと契約し、3年ぶりに復帰した。目の保護のため試合中もサングラスを欠かせないが、「けがの前よりプレーの幅は広がった」。昨季はソロモン諸島でプレーした。
今季も海外へ渡る計画だったが、高知Uからオファーが届き、契約に至った。16年に誕生した高知Uは昨季、日本フットボールリーグ(JFL)で2位に入り、J3の19位チームとの入れ替え戦で、悲願のJリーグ入りを決めた。補強を進める松山周平強化部長(48)は「(松本さんは)しっかりした技術、体力を備え、若い選手の刺激にもなる」と期待する。
「Jリーガーになるという目標が支えになった」という松本さんは「ここがゴールではなく、これからが大切。一日も早くピッチに立ちたい」と意気込む。事故の後、目の不自由な子どもと交流する機会が増え、新たな思いが芽生えた。
「見えないことでスポーツを諦めている子どももいる。僕がJリーグの舞台に立つことが励みになれば」。2月16日からのリーグ戦を心待ちにしている。