重力波望遠鏡「KAGRA」能登半島地震で被災 国際観測への参加、大幅遅れ
これまでも災害の影響を被ってきた。建設中の2011年、東日本大震災の影響でトンネルの掘削工事が約1年にわたり中断。完成後は国際観測を目指して調整を進め、2020年3月に参加条件の感度を達成した。ところが今度はコロナ禍のため、米欧施設がKAGRAの参加を待てずに観測を中断。これを受けたドイツの別の施設との共同観測も、コロナにより2週間で打ち切られている。
ドイツとの観測では、KAGRAの感度を妨げるノイズが予想以上に大きいことが判明。対策を進め、国際観測にこぎつけたところだった。重力波をまだ捉えられていないが、3月からの観測で兆候を捉える感度の達成を目指し、準備を進めていた。