流通カレンダーに「カレンダーとしての機能を求めない」人たち 推し活では「好きなメンバーの月をずっと飾る」「同じカレンダーを何年も飾り続ける」の声も
新年を迎えるにあたって準備するカレンダー。取引先からもらうカレンダーが年々減る一方で、こだわりのカレンダーを毎年買う人や、推しのアイドルやアニメ、スポーツ選手のカレンダーを壁にかけて1年を過ごす人たちがいる。そしてこの“推しのカレンダー”は、その他のカレンダーとはまったく異なる意味を持つことがある。 【写真】Bさんが壁に貼り続けている「つばきファクトリー」のカレンダー。2023年から1枚もめくらず、表紙の状態のまま
都内の会社員・Aさん(30代女性)は、学生時代から毎年好きなアイドルやタレントのカレンダーを買って自室に飾っている。 「そのときにいちばん好きなアイドルのカレンダーを飾るのが、毎年の恒例行事です。ただ、飾ってはいるけど、カレンダーとして見ることはほとんどありません。というのも、月が変わっても、必ずしもカレンダーをめくるわけではないからです。たとえば、グループのカレンダーだった場合、好きなメンバーの写真が載っている月があれば、結局それをずっと飾り続けてしまう。カレンダーというよりポスターです」 そんなAさんは、カレンダーを2部買うことも珍しくないという。 「1部は飾ってめくる用のカレンダー。もう1部は保存用です。カレンダーは1枚でもめくってしまえば“使用済み”になってしまう。かといって、めくらずに表紙だけだと楽しくない。だから、保存用と壁掛け用との2部を買っているんです」(Aさん) ちなみにAさんは、日付を確認するための実用的なカレンダーも毎年購入している。 「それとは別に毎年買うのは、数字だけのシンプルなカレンダーですね。卓上タイプで、自宅のパソコンの横に置きます。仕事では写真などがない方が書き込めて使いやすい。日付が1日から最後まで横並び一直線で書かれているのもダメ。日曜日から土曜日まで週ごとに段になっているカレンダーがいいです。正直、推しのカレンダーにカレンダーとしての機能はまったく期待していません」(Aさん)
同じカレンダーを何年も飾り続けている人もいる。神奈川県の会社員・Bさん(40代男性)は、好きな女性アイドルグループのカレンダーを2年近く壁にかけている。 「好きなアイドルのカレンダーともなれば、それはもう消耗品ではなく、グッズです。そして私の場合、グッズはコレクションと同じで、使うためのものではなく、持っておくためのもの。変な話、買った時点で満足している部分もあります。いま自室に貼っているのは2023年に買ったカレンダーです。せっかく買ったからとりあえず貼ってみるかと思って、貼ったんですが、1回もめくらず表紙のままの状態です。めくって使って、1年が経ったら捨てるなんてことは考えられない」