息子に「奨学金」を利用してもらう予定です。世帯年収「400万円」のわが家は申請に通らないでしょうか…?
高校卒業後の学業を、金銭面でサポートしてくれる奨学金制度ですが、奨学金を受けるためには、どのような条件があるのか気になる人もいるでしょう。 そこで本記事では、奨学金を受給できる条件や奨学金の種類について詳しく解説します。今後、奨学金を利用したいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
奨学金の種類と受給できる条件
日本学生支援機構には、2種類の奨学金制度があります。返済不要の「給付奨学金」と、返済が必要となる「貸与奨学金」です。さらに、貸与奨学金の中には無利子の「第一種奨学金」と、有利子の「第二種奨学金」があります。 ■給付奨学金 返済不要の「給付奨学金」は、経済的な理由で大学や専門学校への進学を諦めないように、2020年4月からスタートした新制度です。世帯収入の基準を満たしていれば、成績だけで判断せず「学ぶ意欲」により支援を受けることができます。 給付奨学金の対象となれば、大学や専門学校などの授業料・入学金が免除または減額されます。 ただし、一定の要件を満たした大学・短期大学・高等専門学校・専門学校が対象となるため、進学を希望する学校が対象であるか確認しましょう。 給付奨学金の対象となる人は次の通りです。 ●世帯収入や資産の要件を満たしている(住民税非課税世帯およびそれに準ずる世帯) ●進学先で学ぶ意欲がある学生などである(成績だけで判断せず、レポートなどで学ぶ意欲を確認) なお、基準を満たす世帯年収は、家族構成などにより異なります。 ■貸与奨学金・第一種奨学金 無利子で利用できる「第一種奨学金」の受給条件は、「学力基準」と「収入基準」の2つです。 独立行政法人 日本学生支援機構「進学前(予約採用)の第一種奨学金の学力基準」によると、大学・短期大学・専修学校への進学予定の学力基準は、「高等学校等における申込時までの全履修科目の評定平均値が5段階評価で3.5以上あること」とされています。 ただしそれを満たさない場合は、次のいずれかに該当し、かつ「将来自立し、社会で活躍するために進学したいといった学習意欲がある」として学校から推薦されれば、学力基準を満たしたと認定され、対象となる可能性があるようです。 ●生計維持者(原則父母)の貸与額算定基準が0円 ●生計維持者が生活保護を受給している ●「社会的養護を必要とする人」(児童養護施設入所者、里親による養育を受けている者など) なお、学習意欲の確認は、高等学校などにおいて面談やレポートの提出により行うようです。「収入基準」については、生計維持者(原則父母)が、表1の基準に該当する必要があります。 表1