【大学選手権注目ドラフト候補・野手編】”飛び級日本代表”の青学・西川に大商大・渡部ら全国のスラッガーが神宮に集結!
10日から第73回全日本大学選手権大会が開幕する。昨年の同大会では、青山学院大が優勝。大会を通して1点も許さず、MVPを獲得した常廣 羽也斗投手(大分舞鶴-青山学院大・23年広島ドラフト1位)や下村 海翔投手(九州国際大付-青山学院大・23年阪神ドラフト1位)らが躍動した。秋のドラフト指名に向けた格好のアピールの場でもあるこの大会、今年はどんな逸材が集まっているのか。注目のドラフト候補を紹介していく。 ◆全日本大学選手権 注目選手紹介・野手編 野手は各地域を代表するスラッガーが集結した。中でも今秋ドラフトで目玉となる青山学院大の西川 史礁外野手(4年=龍谷大平安)だ。力強いスイングで逆方向にも鋭い打球を飛ばし、3年時から大学日本代表の4番を張る。走攻守全てで高いレベルを誇り、名実ともに世代ナンバーワン外野手と言っても過言ではない。今年3月には、侍ジャパンと日本代表と欧州代表の試合に大学生ながら出場し、第1戦デビュー戦で2安打に好捕も披露するなど期待を大きく上回る活躍を見せた。「並みの大学生ではない」と井端 弘和監督も絶賛する右の強打者のプレーから目が離せない。
同じく右のスラッガー候補として青山学院大の佐々木 泰内野手(4年=県立岐阜商)と大阪商業大の渡部 聖弥外野手(4年=広陵)が注目を浴びている。 県岐阜商時代に通算41本塁打を記録した佐々木は、1年時春のリーグ戦で打率.371、4本塁打でベストナインを獲得。強打の三塁手として華々しいデビューを飾ったが、その後は持ち味の打撃で苦しみ、今春も打率2割を切っていた。それでも優勝を決めた中央大戦で逆転3ランを放ち、チームを選手権へと導いた。主将として迎えたラストシーズンで躍動する姿に期待したい。 渡部も大学屈指の長距離砲として1年時から大阪商業大のレギュラーを担ってきた。DeNA・牧 秀悟内野手(松本第一-中央大・20年ドラフト2位)のような打撃で、新人賞にあたる平古場賞にベストナイン4回と安定した活躍を見せ、今春は三塁手としても高校2年生以来となる公式戦出場を果たしている。春は打率.220と落ち込んだが、選手権大会では落ち前のパンチ力で実力を証明したいところだ。 左打者にも強烈な打球を放つ選手が多い。早稲田大の吉納 翼外野手(4年=東邦)はリーグ戦最終節に行われた早慶戦で1試合2発と奮起した。自慢の打撃に強肩も兼ね備えており、同大学から22年にドラフト1位で西武に入団した蛭間 拓哉外野手(浦和学院)を想起させる。上武大の荒巻 悠内野手(祐誠)も、今春の関甲新学生リーグで本塁打、打点の2冠を獲得したスラッガー。3試合連発を記録するなど、甘く入った球を確実に仕留める能力に長けており、三塁手の守備でも球際の強さ見せている。小柄ながら豪快なスイングを見せる広島経済大・寺本 聖一外野手(4年=広島商)は、高校3年時に行われた合同練習会で、サク越えを放ったパワーが魅力。今春のリーグ戦では10試合で5盗塁と、脚力も持ち合わせる飛ばし屋だ。