有線+ワイヤレスでの接続にも対応しタッチ操作も可能! 15.6型モバイルディスプレイを試す
無線接続の使い勝手はOSによって大きく異なる
では実際に使ってみよう。有線の場合と無線の場合、それぞれの使い方を順に紹介していく。 まず有線の場合は、一般的なモバイルディスプレイと同様、USB Type-CもしくはHDMIで接続する。ちなみにUSB Type-C端子は左側面に2基、右側面に1基用意されているが、右側面はキーボードやマウスの接続用なので、デバイスとの接続に使うのは左側面のUSB Type-C端子となる。 続いては、無線の場合についてだ。これらはOSごとに接続方法が異なる。今回はWindowsとiOS、Androidで試してみた。 まずWindowsの場合だが、接続にはOS標準のキャスト機能(Miracast)を使用する。「Windows」+「K」キーを押すとウィンドウがポップアップし、「使用可能なディスプレイ」の一覧に本製品が表示されるので、後はクリックするだけで接続できる。 接続完了後は、Windowsのディスプレイ設定から、解像度などの設定を行えばよい。Windows側でドライバインストールなどの作業は不要で、本製品側も電源を入れる以外の操作は全く必要ない。動作も高速で、有線と比べても大きな遜色はない。またプライムビデオなどの再生にも対応している。
iOSとAndroidデバイス、さらには同様のモデルでもチェック
続いてiOSの場合は、AirPlayを使って接続する。利用にあたってはあらかじめ本製品固有のWi-Fiへと接続しておく必要がある。後はiPhoneのコントロールセンターでAirPlayのアイコンをタップすると、一覧に本製品の名前が表示されるので、それをタップすればよい。 遅延もほとんどなく動作はスムーズだが、表示はミラーリングのみで、WindowsやAndroidと違ってタップ操作には対応しない。本製品とiPhoneもしくはiPadを背中合わせにして相手に同じ画面を見せながら操作する、といった用途に限定されるだろう。ちなみにプライムビデオなどHDCP対応の動画配信サービスは再生できない。 最後にAndroidを見ていく。こちらもiOSとほぼ同じで、通知領域を開いてワイヤレス接続(機種により呼び名が異なる)のアイコンをタップし、一覧に表示されている本製品の名前をタップすることにより、Androidの画面が本製品に表示される。 ちなみに、今回試した「Pixel 8 Pro」では接続できなかったが、これは同製品がMiracastに対応せずChromecast対応であるためだ。このようにAndroidのモデルによっては対応しない場合もあり、割合としては多いので注意したい。一方で利用可能な製品であれば、デスクトップモードとモバイルモードを選択して表示できるなど高機能だ。 無線接続については以上の通りなのだが、同様の機能を持つモバイルディスプレイとの違いもチェックしておこう。本連載で過去に紹介した中では、ASUS JAPANの「ZenScreen Go MB16AWP」や、リコーの「RICOH Portable Monitor 150BW」、およびその兄弟モデルに当たるPFUの「RICOH Light Monitor 150BW」がワイヤレス接続に対応しており、本製品の競合にあたる。 まずWindowsについては、どれもOS標準のキャスト機能を使用しての接続となるため、接続手順は全く同じで、使い勝手も変わらない。ただしパフォーマンスは製品によって差があるようで、本製品のように有線並みの場合もあれば、スクロールが追いつかないためドキュメントの表示用途にしか使えない場合もある。 iOSについては、本製品とASUS製品は、事前にデバイス固有のWi-Fiへと切り替えた後にAirPlayで接続する方式で、アプリ類のインストールは不要だ。リコー/PFU製品は自前のアプリを使って接続する方式で、インストールの手間はかかるが、Wi-Fiの設定を変えずに済むので、利用しながらネットに接続できる。一長一短だ。 Androidについては、3製品ともMiracastでの接続となり、スマホ側が対応していることが前提になる。今回試したPixel 8 Proのように、現行のAndroidスマホおよびタブレットでもMiracastに対応しない製品は少なくないので、導入前に必ずチェックしておきたいところだ。
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