【愛子さまの1年】ご就職と初めてづくしの公務にお人柄伝わる「少しでも人のお役に」
■好奇心にあふれ「鋭い質問にこちらがドキリと」
本格的に成年皇族としての活動を始められたことで、「初めてお一人での参拝」、「初めてお一人での地方公務」、「初めての宮中茶会」など、愛子さまの「初めて」の姿が話題となりました。 常にニコニコと笑顔を向けられる愛子さまからは、明るさと落ち着きが感じられます。沿道にいた人たちは口々に「見られて良かった」「癒やされた」と喜んでいました。たまたまそこで一緒になったと思われる人たちが感想を伝え合い、撮った動画や写真を交換しているのは、ほほえましい光景でした。 3月の三重県明和町の斎宮歴史博物館や、5月の東京都千代田区の国立公文書館「夢みる光源氏ー公文書館で平安文学ナナメ読み!ー」などでは、比較的近い距離で愛子さまと説明役とのやり取りが聞こえてきたのですが、特筆すべきは愛子さまの好奇心にあふれた会話です。 一つ答えが返ってくると、それに対する感想とともに次々に質問を重ねられます。時には眼鏡をバッグから取り出し、じっくりと細部まで見つめ、また尋ねられます。 「(大学の)卒論で扱いました」「高校のレポートで」など、自らの経験やこれまでの知識を語られながら、実に楽しそう。そのご様子からは、古典文学への関心の深さが伝わってきました。 絵巻物の前で、伊勢神宮に仕えた皇族の女性「斎王」のラブロマンスの説明を受けた際には、「斎王(の恋愛)はタブーですか?」と聞かれ、説明役はドギマキした様子で背景を説明していました。説明役は皆さん「鋭い質問にこちらがドキリとさせられました」と言いつつ、会話を楽しんだ様子で、そのような愛子さまの姿が私たちに伝わるようになったのも、この1年でした。
■伝統文化への思い「さらに深めて」
皇居では春と秋、宮内庁楽部による雅楽の定期演奏会が催されます。宮内庁の楽師が演奏する雅楽は、国の重要無形文化財に指定され、ユネスコの無形文化遺産に登録されています。 愛子さまはコロナ禍後、演奏会が再開されてからは、毎回欠かさず鑑賞されてきました。これまでの5回全てを案内してきたのは、前首席楽長の東儀博昭さん。最初は緊張も感じたそうですが、回を追うごとに「表情もどんどん和やかになって、人間的にも素晴らしく成長なさっているんだなと、そばにいて楽しく心強く思いました」と話します。 また、愛子さまの質問は「とても多くて、深い」そうで、「楽しい質問もたくさんあり、そういう見方はあるとこちらが勉強になります。知識欲はとても高く持っていらっしゃいます」と言います。天皇陛下と愛子さまが父娘で鑑賞される際には、「愛子さまが質問されると陛下も共感して質問して、お話がどんどん膨らんでいって、まるでシャボン玉が膨らんだのがくっついて、大きくなって、はじけるような、そして笑い顔になるみたいな」様子なのだそうです。 「お顔つきが皇后雅子さまに少しずつ近づいてこられた」と東儀さんは目を細め、雅楽をはじめ日本の伝統文化に関心を寄せられていることについて、「これからも継続し、さらに深めていただければありがたい」と愛子さまへの期待を語っていました。
■2025年初の外国親善訪問へ?
2024年、愛子さまは本格的に公務を始め、存在感を高められた1年となりました。2025年は、初めてお一人での外国親善訪問が期待されます。人々とどのように交流し、その国の文化にどのような関心を示されるのか。さらに愛子さまのお人柄が伝わってくる年になりそうです。