王者36号車au TOMSが堂々ポール。ただQ1担当の山下は”複雑”な心境|スーパーGP開幕戦岡山:GT500 PP記者会見
4月13日(土)、岡山国際サーキットではスーパーGT開幕戦の公式予選が行なわれた。GT500クラスでポールポジションを獲得したのは36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)だった。 GT500は36号車au TOM'S、GT300は65号車LEONがポール獲得!|スーパーGT開幕戦岡山:公式予選タイム結果 今年からスーパーGTは新たな予選方式を導入し、Q1とQ2の合算タイムで順位を決めることとなった。また、タイヤの持ち込みセット数削減のため、Q1とQ2、そして決勝のスタートで同じタイヤを履くことが義務付けられており、タイヤを労りつつ如何にQ1、Q2でタイムを出すかが予選のカギとなる。 新方式での初の公式予選を迎えた今回の岡山。前年王者の36号車au TOM'Sはポールポジションを獲得し、連覇に向けて2024年シーズンを最高の形でスタートしたが、坪井と山下では内に秘めた思いが異なるようだ。 予選後、ポールポジション記者会見に臨んだ坪井と山下は次のように語った。 ■山下健太(Q1担当) 「ポール獲れたということで、今年の開幕としては非常に最高のスタートなので嬉しい反面、自分のQ1は5番手という微妙な結果でした」 「そこから大どんでん返しくらい、坪井選手のアタックが本当にすごくて、坪井選手に感謝、チームに感謝という感じです。僕も足を引っ張らないようにしなきゃいけないなという気持ちの方がちょっと強いです」 ―Q2に向けてタイヤを温存する、守るという意識はあったか? 「アタックは必ず1周で終わらせるというのと、アウトラップもできるだけタイヤを使わないというのは、公式テストの段階から常に意識はしていましたが、アタック自体がちょっと控えめという訳ではありません」 ―予選と同じタイヤを決勝で使う上で、どのような感触を得ているか? 「練習でロングランの調子はまずまずだったと思っているので、予選ではこういう展開になりましたが、決勝では自分が順位を落としたりだとかそういうことがないようにして、開幕戦トップからスタートなので、しっかり優勝できるように頑張りたいと思います」 ―新予選方式について 「テストの時からそうですが、ふたりの合算タイムはなかなか興味深いです。ドライバーからすると、ドライバー間の差は如実に出るし、Q1担当ドライバーとしては新品を使うので、そのタイムを中古で超えられてしまうというのは非常に複雑というところはありますが、助けてもらえる部分もあるので、今までの予選とは明らかに違うと思います」 「Q1通るためになんとか8番以内という訳ではなく、Q1もできるだけタイヤを使わないようにしなければいけませんし、やることは色々違いますが、今までよりも面白い感じはちょっとあります」 ■坪井翔(Q2担当) 「朝から調子は割と良くて、特に僕が走ったコンディションの時は1分17秒台とかが出せていたくらい良かったです。予選もその景色感で走れました。1コーナーではだいぶ失敗したので、伸び代はもうちょっとあるかなとは思います。帰ってきてポールだと話を聞かされた時に本当にビックリするくらいの大失敗をしていたので、ひとまず(PPを)獲れて良かったと思います」 「クルマのバランス的にも、まだちょっと煮詰めきれていない場所もあり、少し伸びづらい中でQ1、Q2を走ったというところもありました。まだまだ伸びしろを感じているという点ではすごく良い流れだと思いますし、テストからずっと好調でここまで来ています」 「テストで好調でも予選で『アレ?』ってなることもよくあるので、それが不安で仕方ありませんでした。ただ、本当に上手くここまで来ているので、この流れをしっかりキープして明日に繋げたいなと思っています」 ―予選と同じタイヤを決勝で使う上で、どのような感触を得ているか? 「先ほどは言い忘れたんですけど、予選でちゃんと走ってポールというのは僕は初めてでした。去年はポール獲っていますが、繰り上がりのポールだったので、ちゃんと走ってのポールは初めてだったので嬉しいです」 「今のは余談ですが、明日の決勝に向けて、あくまで36号車はいつも決勝で強いと思っています。ただ今年、パッケージが色々と変わっているので、やってみないと分からない部分はありますが、どちらかというと決勝に自信を持っているつもりではありますし、朝のフリーでもそんなに手応えは悪くなかったので、充分チャンスはあるかなと思います」 「岡山は300kmレースで距離としては短い方なので、やはり予選順位は結構大事になってくるのは分かっていました。そういった意味で、一番前からスタートできるというのは一番有利です。あとは展開次第ですが、セーフティカーとかFCYとかの混乱に巻き込まれないようにできれば、自ずとチャンスは生まれるかなと思うので、ここまで来たら開幕戦優勝していい流れで(シーズンを)迎えたいなと思います」 ―新予選方式について 「見ている人たちに、どうだったのか逆に聞きたいですね。僕らはドライバーの負担がかなり増えたと感じています。山下選手が言っていた通り、Q1もめちゃくちゃ頑張らなきゃいけなくて、なおかつタイヤを残さなければいけないというミッションを課されていて、Q1を担当するのが1番大変じゃないかと思います」 「Q2は正直それなりにしかいけません。やってみてひとつ思ったところは、Q1の方が結構大変だなということです。Q2に関してはテストもそうでしたが、GT500で言うと、路面温度が一気に下がる時間帯に差し掛かり、割とタイヤも冷えて復活する、ないし意外とタイムが出るようなシチュエーションに岡山ではなりました。僕としては今回やってみて、Q2行ったからといってすごい中古感があったかと言われるとそうでもなかったような気もします。あまりやることは変わらないなという印象なので、見ている人たちがどう捉えたのかなという方が気になります」 「(Q1とQ2の合算タイムで)2分何十秒でトップタイムが出るじゃないですか。あれがよく分からないので、どう思ったのかが逆にちょっと気になります」
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