「残業免除」「看護休暇」拡大…“育児介護休業法”改正で働く親の権利どう変わる?
法改正よりも必要なこと
前述の通り、今回の改正を評価している安藤弁護士だが、法改正よりも必要なことがあるとして次のように語った。 「自分が休むと同僚に迷惑がかかると思い込んでしまう、仕事自体が属人的で代替がいないなど、休暇取得に気が引ける環境であれば、いくら法改正を進めても意味のないことだと思います。特に、最低人数で業務を回している中小企業では、その傾向が顕著です。 ですから、法改正を進め制度を作ることより大事なのは、実際に制度を利用しやすい職場環境を作ること。経営者のさらなる意識改革も必要ですが、子どものいる人、いない人にかかわらず、全員が気持ちよく休暇を取るには、普段から職場で助け合ったり風通しをよくしたりするひとりひとりの努力も必要不可欠だと思います」(安藤弁護士)
弁護士JP編集部