哨戒機P1とP3C、千葉・海自下総基地で訓練飛行 最初で最後の「共演」に
海上自衛隊下総教育航空群(千葉県柏市)の令和7年初訓練飛行が8日に行われた。日本周辺海域の警戒監視を担う最新鋭哨戒機「P1」2機と、哨戒機「P3C」1機が早春の光に翼を輝かせ、今年1年間の確実な任務の遂行を誓った。P1は昨年4月に配備されたばかりで、P3Cは航空学生の教育課程が今年終了する見込みのため、最初で最後の「共演」となりそうだ。 訓練飛行に先立ち、指揮官らが1人ずつダルマに目を描き、安全祈願。下総教育航空群司令の尾畑典生1等海佐は「国際情勢に目を向けると、我が国は戦後最も厳しく、複雑な安全保障環境に直面している。諸君一人一人が自分の仕事に誠実に取り組み、誠実に持ち場を守り、周囲に対して誠実な態度で接してくれるよう強く希望する」と訓示した。 尾畑1等海佐の「各隊かかれ」の合図とともに、隊員らは格納庫を飛び出し、それぞれの哨戒機に勢いよく搭乗。放水のアーチをくぐり抜けた後、下総航空基地を飛び立った。この日は、勝浦沖で不審な貨物船を見つける訓練などを行った。 P1やP3Cは、レーダーや水中のごくわずかな音でも探知するソノブイなどを駆使し、不審船や潜水艦を警戒・監視する。P1の機体は全長38メートル、全幅35・4メートルでP3Cより大きく、ソノブイを集中的に投下できる装置などが備わっている。(松崎翼)