「乾燥肌」のためには食事が重要! 栄養素や食事メニューを管理栄養士が解説
冬のような空気が乾燥している季節に気をつけたいのが乾燥肌。ひどくなると顔や手指にかゆみが生じ、出血なども起こる可能性があります。辛い乾燥肌を予防するためには、スキンケアだけではなく、食事も大切です。そこで今回は、乾燥肌を予防するためのおすすめの食材や栄養素、食事メニューを管理栄養士の髙橋さんに解説してもらいました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
冬の乾燥肌が気になる…乾燥の原因は?
編集部: 冬は特に乾燥肌が気になります。どんな原因が考えられますか? 髙橋さん: 冬の乾燥肌の原因には、空気の乾燥以外にも食事の偏りや睡眠不足などがあります。肌の表面は角質層で守られており、外部からの刺激や体から水分が蒸発するのを防いでいます。しかし、空気の乾燥や栄養不足、睡眠不足による肌のターンオーバーの乱れなどによって角質層のバリア機能が低下して、肌のうるおいを保つことができなくなってしまいます。 編集部: 乾燥肌を予防するためにはどんなケアが必要ですか? 髙橋さん: 乾燥肌を予防するためには、肌のバリア機能を高めることが重要です。バランスのとれた食事や適度な運動、質の高い睡眠、正しいスキンケアを日常生活に取り入れることで、乾燥肌を予防できます。 編集部: 乾燥肌対策は、どれから始めたらいいですか? 髙橋さん: まずは、栄養バランスの良い食事から始めてみましょう。肌の健康に欠かせない栄養素を取り入れるだけでなく、栄養バランスを整えることで質の高い睡眠や運動による生活習慣の改善にも取り組みやすくなりますよ。生活習慣が整えば、肌のバリア機能を高めることが期待できます。
乾燥肌対策のための食事のおすすめ! 重要な栄養素は?
編集部: 乾燥肌対策のためにどんな食事をすればいいですか? 髙橋さん: 栄養バランスの良い食事の基本として、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよく取り入れましょう。たんぱく質は、筋肉や皮膚、髪の毛など体のさまざまな組織を作る材料です。脂質は細胞膜の主成分なので、脂質が不足すると細胞膜の機能が低下して肌や髪の毛がパサつく原因になります。ビタミンは全部で13種類あり、その中でも、ビタミンA、B、C、Eは肌を紫外線ダメージから守り、老化を抑制するので乾燥肌対策には欠かせません。また、ミネラルは微量ながらも体のために必要不可欠な栄養素となっています。とくに亜鉛は肌のターンオーバーにかかわっている栄養素です。 編集部: 乾燥肌対策におすすめの具体的な食べ物はなんですか? 髙橋さん: 魚介、肉、卵、大豆製品にはたんぱく質が多く含まれています。魚は旬のもの、お肉は脂肪の少ない鶏むね肉を選ぶのがおすすめです。ビタミン、ミネラルは主に野菜や果物から摂取することができます。おすすめの食材は、ブロッコリーやアボカド、トマト、ほうれん草、いちご、みかんなどです。このほかにもいろいろな種類の野菜やきのこ、いも類などを組み合わせて食事に取り入れましょう。また、良質な脂質もかかせません。青魚やアーモンド・クルミのようなナッツ類に含まれる不飽和脂肪酸も積極的に摂るようにしてみてください。 編集部: 乾燥肌が気になるときに控えたほうがいい食べ物はありますか? 髙橋さん: 乾燥肌の方は、ジャンクフード、アルコール、カフェインなどは控えたほうがいいでしょう。ジャンクフードは、スナック菓子やカップ麺、ハンバーガー、ピザなど高カロリーで塩分も多く、食物繊維やビタミン、ミネラルが極端に少ない食べ物のことです。栄養バランスが悪くなりやすいので、乾燥肌が気になるときは控えましょう。