部員6人で全国大会へ! 和歌山南陵高校 給与未払いで教員スト&生徒募集ストップ ただいまクラファンで“支援の輪”拡大中
ことし4月。学校法人の理事会があった。理事を含む経営陣全員の退任が決まり、新たな理事長が就任した。企業などの支援を受けて、今後は生徒を新たに募集できるように進めていきたいという改善方針が保護者にも伝えられた。「生徒ファーストの運営」が改めて示され、やっと明るい兆しが… とはいえ、“崖っぷちバスケ部”の保護者たちは、前年のウインターカップでの各家庭27万円捻出の後遺症が残る中で、心配事が年明けから続いていた。 もし、6人で夏のインターハイ予選を勝ち抜いたら、私たち家族の生活もどうなってしまうのか?サポートのために今度はいくら必要になるのだろうか? 和歌山県から試合会場のある福岡県までの移動をはじめ、大会期間中のサポートとなると相当な出費が予想される。8月3日が開会式。その前に福岡入りする必要がある。4日が一回戦、勝ち上がればどんどん滞在日数はのびる。期間中の費用全てを保護者だけの力で支えられるのだろうか? そこで、保護者間の話し合いが重ねられた。そして、出場となった場合は、「クラウドファンディング」で支援をお願いするしかないということになった… ■子どもたちは6人で勝ち上がり…和歌山代表に決定 うれしい悲鳴。保護者たちの予想通り、子どもたちは6人で勝ち上がり、6月4日に和歌山代表に決定した。圧倒的な強さ。決勝戦は108対59。大差をつけての勝利だった。そして、クラウドファンディングはトータルの支援額50万円をひとまずの目標に展開。保護者たちはサイト上でこう呼びかけた。 「入学直後より学校の経営不振がニュースとなり、半年ほどで半数以上の同級生が学校を去り、残った子どもたちは不安でいっぱいだったと思います。停電や雨漏り、お風呂の故障など日常生活にも影響がある中、先輩と仲間に支えられて、2年間過ごしました。 そして最後の1年!現在バスケットボール部6名!「6人でも全国へ‼︎」という強い気持ちのもと、バスケットボールと向き合っています。(中略) 燃料費の高騰や公共交通機関や宿泊施設の値上げ等もあり、部員数が減ってしまった今、各家庭の金銭的負担が大きくなっており、皆様に支援をお願いするしかないと思い、こちらで募らせていただく事となりました。ぜひとも子ども達の為に、ご支援、ご協力の程、よろしくお願い致します」