スクリーンタイムを設定しても「だらだらスマホ」がやめられない本当の理由
時間の問題ではなく、その時間で「何を」するかが問題
GoogleやTikTok、そしてFacebookといった企業は、地球上でもっとも優れた人々を雇用し、インセンティブを提供して、ユーザーが自社製品をできるだけ長く使用するようなソフトウェアを開発させています。 そのような状況で、個々のユーザーがスクリーンタイムを制限するよう自制心を働かせたところで、銃撃戦にナイフを持ち込むどころか、核戦争に水鉄砲を持ち込むようなものです。 テック企業はこのことをわかっています。信じてほしいのですが、彼らは、あなたが想像する以上にユーザーのデータを気にしています。 そして、ツールとしてのスクリーンタイム機能が、せいぜい水鉄砲の照準を少し合わせる手助けにしかならないことも知っているのです。 スクリーンタイムは、根本的な解決にはならない 要するに、もしスクリーンを見ている時間を知ることで、本当にデバイスを使う時間を減らせるのであれば、そんな機能はそもそも世に出ていないだろうということです。 人々がスクロールの「沼にはまる」よう仕掛けてくるアプリの手口に対して、私はもっと規制をかけるべきだと思っていますが、近いうちに実現することはないと思います。 最近読んだSimone.orgの記事は、私が述べてきたこの問題について、ずっと簡潔に説明していたので、ご紹介しましょう。 これが真実です。スクリーンタイムは重要ではありません。 大事なのは、どれだけスマホを使っているかではなく、あなたにとってスマホが、注意を吸いとる飢えたバンパイアであるかどうかです。もしそうであるなら、健全なスクリーンタイムとは、「スクリーンタイムがまったくない状態」ということになります。 つまり、ゼロです。 スクリーンタイムアプリが追跡するおもな指標が欺まん的であるのはそのためです。静脈内にクラックコカインを10分間打つことは、どうしたって、静脈内にクラックコカインを10分間打つことでしかないのです。 私は、どのアプリが良いか、どのアプリが悪いかを語るつもりはありません。それはあなた自身が判断することです。 そして、あなたがどのようにデバイスを使用すべきかを言うつもりもありません。それも、あなた次第です。 デバイスは、「ただの道具」であること 私がお伝えしたいのは、テクノロジーをどのように使うかについて批判的に考えることには価値がある、ということです。 デバイスは、理論的には道具です。使用するのなら、特定の目標を達成するためであるべきです。 それは執筆かもしれないし、アートプロジェクトかもしれないし、コーディングかもしれません。また、リラックスすることかもしれません。 目標が何であろうと、それを意図的に行なうことには価値があります。注意力は貴重なものであり、それをどのように使うかで、文字通りその人がつくられるのです。 私のアドバイスは、「デバイスを使っている時間」について考えるよりも、「その時間に何をしているか」について考えるべきだということです。Redditの投稿をスクロールするのに2時間を費やすことは、電子書籍を読むのに2時間を費やすこととは異なります。 さらに言えば、Redditの「r/all」(きょうの人気ポスト)をスクロールするのに2時間を費やすことは、購入を検討しているツールに関するRedditのレビューを読むのに2時間を費やすこととは異なります。 重要なのは、デバイスを使っている時間がどれだけあるかではなく、その時々に、自分が過ごしている時間が有意義であるかどうかに「気づくこと」です。 言っておきますが、この習慣を身につけるのは難しいことですし、多くの点で不可能なタスクです。 ですが、ほかのどんな関係もそうであるように、テクノロジーとの関係も複雑であり、それを健全なものにしたいのであれば、常に取り組む必要があるのです。 それを念頭に置いたうえで、スクリーンタイム通知を完全にオフにすることを検討してみてください。 Sourrce: Mother Jones, Apple, Android, Simone.org
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